| 2006
最新ニュース| 07|06|05|04|03|02
【建設経済の動向-12月】
10月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、8,905億円で14ヶ月連続で減少しました。民間等からの土木工事及び機械装置等の受注工事額は(同)は2,705億円で、3ヶ月連続で増加しました。 11月の新設住宅着工戸数は11万5,392戸で4ヶ月連続で増加しました(対前年同月比4.0%増)。利用関係別では。持家(3.0%減)、貸家(3.3%増)、分譲住宅(11.3%増)となりました。
10月の建設業就業者数は、545万人となり6ヶ月連続で減少(前年同月比1.4%減)しました。雇用者数も445万人で5ヶ月連続で減少しました(内訳、常雇3.2%減、臨時雇19.0%増加・日雇35.3%増加)。
【耐震改修促進計画について】
阪神大震災の発生から1月17日で丸12年を迎えました。国は震災の教訓を踏まえ、耐震改修促進法に基づく既存建築物、住宅の耐震化を積極的に進めていますが、地方自治体の取り組みは遅れています。
2006年1月26日に施行されました改正耐震改修促進法では、都道府県による耐震改修促進計画の策定が義務化されましたが、国土交通省の調査によりますと、同計画を策定しているのは静岡県だけに留まっています。
計画は改正法の施行通知で施行後1年以内に策定することになっていますが、06年10月1日現在で、「06年12月までに策定予定」と回答した都道府県は4割弱に留まるなど、策定に向けた動きは鈍くなっています。
国土交通省の調査では、すべての都道府県が「06年度内に計画を策定する」と回答しているものの、「議会対応などもあり、回答どおりになるかどうかは不透明」という状況です。
【建設経済の動向-11月】
9月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、1兆2,175億円で13ヶ月連続で減少しました。民間等からの土木工事及び機械装置等の受注工事額は(同)は3,103億円で、2ヶ月連続で増加しました。 10月の新設住宅着工戸数は11万8,360戸で3ヶ月連続で増加しました(対前年同月比2.2%増)。利用関係別では。持家(1.2%増)、貸家(6.2%増)、分譲住宅(2.9%減)となりました。 9月の建設業就業者数は、549万人となり5ヶ月連続で減少(前年同月比0.9%減)しました。雇用者数も440万人で4ヶ月連続で減少しました(内訳、常雇2.0%減、臨時雇・日雇は横ばい)。
【建築士法等一部改正法をめぐる動き】 耐震強度偽装事件を受けた再発防止策の枠組み作りが、12月13日に成立した建築士法等一部改正法でほぼ収束しました。偽装発覚から約1年1ヶ月の間、矢継ぎ早に進められてきた建築確認・検査、建築士制度改革の大枠が固まり、施行に向けて、具体的な基準や運用方法を政省令に落とし込む作業が本格化します。
【建設経済の動向-10月】
8月からの公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、9,381億円で12ヶ月連続で減少しました。民間等からの土木工事及び機械装置等の受注工事額は(同)は2,839億円で、先月の減少から再び増加しました。 9月の新規住宅着工戸数は11万2,442戸で2ヶ月連続で増加しました(対前年同月比4.0%増)。利用関係別では。持家(6.0%増)、貸家(6.8%増)、分譲住宅(0.7%減)となりました。
8月の建設業就業者数は、549万人となり4ヶ月連続で減少(前年同月比0.9%減)しました。雇用者数も443万人で3ヶ月連続で減少しました(内訳、常雇0.7%減、臨時雇9.5%増、日雇10.0%減)。
【アスベストをめぐる動き】
厚生労働省は、石綿による健康被害に関する給付金の請求・決定状況を発表しました。石綿救済法の施行から半年が経過したことを受けまして、06年3月27日〜9月末日の請求・決定状況を集計したものです。
石綿救済法に基づく特別遺族給付金は1334件の請求があり、945件で対応が決定しています。そのうち、支給が決まったのは632件(内訳、肺がん154件、中皮腫452件、石綿肺26件)で、不支給は313件でした。
労災保険法に基づく労災保険給付は1138件の請求があり、このうち、1043件で対応が決定しています。支給が決まったのは840件(内訳、肺がん328件、中皮腫512件)で、不支給は203件でした。
【建築士法など一括改正案を閣議決定】
耐震偽装問題の再発防止策を反映させた建築士法等改正案が、10月25日に閣議決定されました。「構造設計1級建築士」と「設備設計1級建築士」を認定する制度を創設し、一定規模以上の建築物の構造や設備については、同建築士が自ら設計するか、法令への適合性を確認することを義務付ける制度を設けています。また、建築士事務所に所属する建築士への講習受講への義務付けや、設計・工事管理業務の再委託を制限し、建築士の受講資格の厳格化しています。
建築基準法の改正では、新設する構造、設備の1級建築士による法令適合チェックが実施されていない場合、建築主事が建築確認申請書を受理することを禁止しています。 建設業法の改正では、民間工事での一括下請を禁止するとともに、戸建住宅を除く民間工事へ公共工事と同じ資格者証の交付などを受けた監理技術者の配置を義務付けています。
建設工事紛争審査会の処理手続き見直しでは、あっ旋、調停の場合では、3年で時効が成立し、代金の未払いなどを裁判所に提訴できないことから、あっ旋、調停の請求時に提訴があったとみなす「時効中断効」を創設しています。
【建設経済の動向-9月】
7月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、7,937億円で11ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,596億円で、4ヵ月ぶりに減少しました。 8月の新設住宅着工戸数は、111,187戸で先月の減少から再び増加しました(対前年同月比で1.8%増)。利用関係別では、持家は6.1%増と先月の減少から再び増加・貸家は0.6%減と17ヵ月ぶりに減少・分譲住宅は1.0%増と先月の減少から再び増加。※北海道、北陸、近畿・四国及び九州で減少し、その他の地域では増加。 建設業就業者数(7月)は、558万人で3ヵ月連続で減少(前年同月比0.7% 減)。雇用者数も452万人で2ヵ月ぶりに減少しました(内訳では、常雇は同0.7%減、臨時雇は10.0%増・日雇は5.0%減)。
・アスベストをめぐる動き
(認定待ちで170人以上が死亡)
9月で救済法の施行から半年を迎えましたが、これまでに救済申請中に認定が間に合わずに死亡した患者が170人以上にのぼることが、環境再生保全機構の調べでわかりました。 認定にあたっては、原則として国の医学的判定が必要になりますが、症状の確定診断の難しさなどから、判定を「保留」と扱われるケースが全体の半数以上を占め、保留中に死亡した患者も多いと見られています。 同機構には、8月末までに1160人の中皮腫、肺がん患者から救済申請があり、国は522件について医学的判定を行い、このうち271件を「医学的な判定材料が不足している」として「保留」としています。8月末までに死亡は170人に達し増え続けていますが、死亡者が判定保留中だったかどうかは「公表しない」(同機構)としています。
保留が多い理由は、医療現場で実施した検査に加え、患者から新たに細胞を切り取るなど、より詳しい検査結果を追加で求められるケースが多発しているため。しかし病状が悪いために追加の検査ができないケースも多く、保留のまま死亡する患者が続出する原因になっていると見られています。
・耐震偽装問題をめぐる動き
国土交通省は、耐震偽装問題の再発防止に向けて検討を進めてきた建築士法など関係法の改正案をまとめ、今国会での成立を目指す見通しです。
新たに創設される「構造設計1級建築士」と「設備設計1級建築士」の認定は、5年以上の実務経験があり、所定の講習を修了した1級建築士が対象となる見込み。また、建築士事務所に所属する建築士への講習受講の義務づけや、建築士の受験資格の厳格化、分譲マンションの設計・施工の一括下請負全面禁止なども盛り込まれる見通しです。
住生活基本法「全国計画」が閣議決定 −政府、国交省−
今年6月に施行された住生活基本法に基づく住生活基本計画が閣議決定されました。
計画期間は06年度〜15年度までの10年間。施策についての横断的視点は、ストック重視、市場重視、福祉・まちづくり等関連する施策分野との連携、地域の実情をふまえたきめ細かな対応。
目標は、@良質な住宅ストックの形成及び将来世代への承継、A良好な居住環境の形成、B国民の多様な居住ニーズが適切に実現される住宅市場の環境整備、C住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保の4点。
これらの目標達成の指標を具体的に設定しています。
例
○新耐震基準が求める耐震性を有する住宅ストックの比率を75%→90%へ
○一定の省エネルギー対策(全部又は一部の窓に二重サッシ又は複層ガラスを使用)を講じた住宅ストックの比率を18%→40%へ
○新築住宅における次世代省エネ基準達成率を32%→50%へ
○新築住宅における住宅性能表示の実施率を16%→50%へ
○65歳以上の高齢者が居住する住宅のバリアフリー化率を29%→75%へ、など。
【建設経済の動向-8月】
6月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、7,771億円で10ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,372億円で、3ヵ月連続で増加しました。
7月の新設住宅着工戸数は、106,649戸で6ヵ月ぶりに減少しました(対前年同月比で7.5%減)。利用関係別では、持家は1.0%減と4ヵ月ぶりに減少・貸家は3.1%増と16ヵ月連続で増加・分譲住宅は25.5%減と4ヵ月ぶりに減少。※北海道、北陸、中部及び沖縄で増加し、その他の地域では減少。
建設業就業者数(6月)は、574万人で2ヵ月連続で減少(前年同月比1.2% 減)。雇用者数も463万人で3ヵ月ぶりに減少しました(内訳では、常雇は同0.9%減、臨時雇は9.5%増・日雇は9.1%減)。
・アスベストをめぐる動き
(石綿無料検診、全国で)
アスベスト(石綿)による健康被害の実態を把握するため、厚生労働省の研究班が年内にも数千人規模の全国調査に乗り出します。
国や企業の検診から漏れている人を対象に無料の検診を実施して、データを分析し、中皮腫患者などの治療や研究に役立てます。
期間は3年の予定で、初年度の研究費は約1億円。検診の実施は、中皮腫の診断能力がある全国の医療機関に協力を求めていく見込みです。
(民間事業主給付金負担〜年73.8億円を07年度から徴収)
政府は9月8日、アスベスト問題に関する関係閣僚会合を開き、環境省の検討会がまとめた民間事業主による救済給付金負担の考え方を了承したほか、昨年末にまとめた総合対策の取り組み状況などを確認しました。
環境省案では、民間約260万事業者から年間73.8億円を07年度から10年度までの4年間徴収することになっています(国は年7.5億円、地方自治体は年9.2億円負担)。拠出は、労災保険料の徴収システムを活用し、全企業を対象に料率を1000分の0.05上乗せし、上乗せ分を石綿救済基金に拠出します(一般事業主の場合)。73.8億円のうち、3億3800万円は、石綿使用量が多いなど関係の深い特別事業主(4社)に拠出を求めます。
拠出額や拠出金率は10年度まで固定されますが、それ以降については、制度見直し論議のなかで、再検討される見通しです。
また、取り組み状況では、石綿関係の作業に従事したことで健康被害を受けた労働者からの労災補償申請が今年4〜7月で05年度全体(1796件)の約半数に相当する839件出され、認定が466件(05年度全体722件)に達しています。
石綿対策関係の政府の07年度予算概算要求は132.9億円(06年度当初予算は128.5億円)となっています。
・耐震偽装問題をめぐる動き
耐震偽装問題の再発防止策を検討してきた国土交通省の社会資本整備審議会建築分科会は、8月31日、最終報告を北側国土交通大臣に答申しました。
最終報告は、建築士制度の見直しと、新築住宅に対する瑕疵担保責任の実効性確保が柱となっています。建築士の資格要件を強化するとともに、「特定建築士」(仮称)による構造設計・設備設計の適正化、工事監理業務の強化などを図ります。国交省は、建築士制度の見直しについて、今秋の国会での建築士法改正を目指す見通しです。なお、団体への強制加入は将来的な課題とされました。
瑕疵担保責任の実効性確保では、売り主に対し資力確保措置を講じることを義務づける内容となっています。保険や供託、信託制度などを整備する方針で、詳細は今後詰められていく見通しです。
バリアフリー化の特例拡充へ −国交省−
国交省は、来年度からバリアフリー化を支援する特例措置を拡充する予定です。既存住宅のバリアフリー化工事の一部費用を所得税額等から控除する住宅のバリアフリー改修促進税制に加え、バリアフリー新法に基づくバリアフリー化事業を行った特定建築物の特例措置を創設する見通しです。
創設する住宅のバリアフリー改修促進税制は、既存住宅で高齢者等に配慮したバリアフリー化工事で、一定規模以上のものに工事費用の約10%(上限20万円)を所得税額から控除する特例措置。固定資産税も3年間で2分の1に減額し、耐震改修工事とあわせて実施した場合は3年間に3分の1に減額。来年度の減収額は165億8900万円と見込んでいます。
【建設経済の動向-7月】
5月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、4,260億円で9ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,370億円で、2ヵ月連続で増加しました。 6月の新設住宅着工戸数は、114,331戸で5ヵ月連続で増加しました(対前年同月比4.7%増)。利用関係別では、持家は2.2%増と3ヵ月連続で増加・貸家は5.2%増と15ヵ月連続で増加・分譲住宅は5.4%増と3ヵ月連続で増加。※北海道・関東で減少し、その他の地域では増加。 建設業就業者数(5月)は、583万人で先月の増加から再び減少しました(前 年同月比1.2%減)。雇用者数は475万人で2ヵ月連続で横ばいとなりました(内訳では、常雇は同0.5%増、臨時雇は4.5%増・日雇は17.4%減)。
【アスベストをめぐる動き】
(石綿救済給付金の企業負担割合の検討開始)
企業負担割合を検討する有識者検討会の第1回会合が7/24開催されました。10月までをメドに議論し、結果を受けた国が負担割合を決定。今年3月に施行された石綿救済新法では、企業からの徴収を07年4月からとしており、企業の負担総額を年間約70億円と見込んでいます。労働者を雇用する全ての事業主のほか、石綿関連企業には追加負担を求めることになっています(既存の労働保険徴収システムを活用)。
検討会では、○賃金総額に応じて全事業者に割り当てる拠出金の比率、○石綿を大量に扱うなど、上乗せ拠出を求める事業者の要件、○拠出金額の算定方法、などについて検討を進める見通しです。
(アスベストや免震などが表示項目に〜住宅性能表示基準改正案)
国交省の社会資本整備審議会建築分科会は、免震住宅や室内空気中のアスベスト濃度、アスベストを含んだ建材の使用状況などを追加する住宅性能表示基準・評価方法の改正案をまとめました。免震は来年4月から、アスベスト項目は10月から施行される見通しです。
具体的な改正内容は、「空気環境に関すること」に、「石綿含有建材の有無等」の項目を新たに追加。吹き付け石綿・吹き付けロックウールや石綿含有建材の有無を表示し、さらに居室など室内空気中に浮遊する石綿粉じんについて「室内空気中の石綿の粉じん濃度等」という項目を設け、濃度や測定方法、分析条件などを表示する見込みです。
(環境省が対策マニュアル作成)
環境省は、「建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアル」を作成しました。同マニュアルでは、石綿の基本的な知識から、大気汚染防止法における石綿飛散防止対策を解説。実務に役立つように石綿飛散を防止する囲い込みや封じ込めの留意事項や石綿濃度の測定など3章で構成されています。付録には、石綿含有建材商品名一覧や石綿計測・分析について、石綿飛散防止に関わる機器等一覧、石綿関連機関情報なども掲載。なお同マニュアルは、環境省のホームページ上で公開しています。
【耐震偽装問題をめぐる動き】
国交省は、耐震偽装問題の再発防止策についての報告書案を、7/31に開かれた社会資本整備審議会の建築分科会基本制度部会に提示し、大筋で了承されました。
建築士資格の見直しでは、1級建築士の中から構造や設備の高度な知識を持つ「特定構造建築士」「特定設備建築士」(いずれも仮称)を認定する制度を創設。高さ20m以上の建築物の構造、設備設計について、特定建築士による設計図書の作成または特定建築士による法適合証明の実施を義務付けています。既存の1級建築士に講習・修了考査を課した上で「新・1級建築士」の資格を設ける案や建築士事務所を専門分野ごとに登録する案は撤回されました。
国交省が提示した報告書案は「建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について」。構造と設備の特定建築士認定制度を創設することを新たに示した点が大きな柱。構造計算の第三者審査(ピアチェック)が求められる建築物の構造設計と設備設計について、特定建築士の関与が義務付けられる内容です。
特定建築士の要件は、一定以上の実務経験と所定の講習の修了など。設計全体の基礎的な素養が必要との判断から、1級建築士の資格を持たずに特定建築士の認定を受けることは認められない見通し。
加えて、建築士の受験資格の厳格化や建築士事務所に所属する建築士への講習受講の義務付けなど建築士の能力向上策や、管理建築士への要件付加、設計業務の丸投げ禁止など建築士事務所の業務適正化にも取り組む予定。
報告書案に対する一般からの意見を8/18まで受け付けた上で、8/31に開く部会・分科会で最終報告書がまとめられる見通しです。
07年度の重点施策まとまる −国土交通省−
国交省は、5分野22項目の取り組みを盛り込んだ07年度の重点施策をまとめました。
大規模地震や豪雨災害などに対する総合的施策の強化を図るほか、ダンピング多発・耐震偽装問題などを受けて住宅・建築物の生産供給システムの信頼回復に向けた取り組みにも力を入れます。
重点施策では、○国際競争力の強化、観光立国、○地域の自立と競争力強化、○安全、安心基盤の確立、○柔軟で豊かな生活環境の創造、○「新・成熟社会」形成に向けた政策プラットフォーム、の5分野ごとに主要施策を示しています。
「安全、安心基盤の確立」分野では、建築士制度の見直しと民間事業での一括下請見直し、建築士や建設業者の「ネガティブ情報」を含む関連情報をITなどで公開するシステムの構築、エレベーター閉じ込め事故対策などを掲げています。また、住宅・建築物の生産供給システムの信頼確保に向けた取り組みや災害対策も強化する方針。
「柔軟で豊かな生活環境の創造」分野では、○安全・安心まちづくり指針の策定、○バリアフリー新法に基づく総合的バリアフリー化推進、などを盛り込んでいます。
07年度着工戸数〜126万戸に −建設経済研究所等の予測−
建設経済研究所と経済調査会がまとめた「建設経済モデルによる建設投資見通し」によると、07年度の住宅着工戸数は、約126万戸に達するとみており、3年連続の増加を予想しています。
今回は、日銀によるゼロ金利政策解除の影響なども入れています。団塊ジュニア層の旺盛な住宅取得意欲に加え、金利の先高観による駆け込みや景気回復による所得増が水準維持に貢献。特に持ち家は05年度下期からの下げ止まり傾向が今後も続くとしています。
06年度は、0.4%増の125万4900戸と予想し、05年度とほぼ同水準を確保するとしています。持ち家は、緩やかな持ち直し傾向にあると指摘。1.1%増の35万6500戸と3年ぶりの増加を見込んでいます。貸家は、金利や地価の上昇により採算性が低下。急速な供給増の反動による頭打ち傾向もみられるものの、80年代後半に建てられた物件の建て替え需要なども見込まれ、0.5%増の52万400戸と予測しています。分譲は、団塊ジュニア層の一次取得が本格化。さらに金利先高観による駆け込み需要という追い風が吹くものの、地価上昇や資材価格高止まりなどのマイナス要因もあり、0.4%減の36万8900戸と微減を見込んでいます。
路線価14年ぶりに上昇 −国税庁−
国税庁は8/1、相続税や贈与税の算定基準となる06年分の路線価(1/1現在)を公表しました。
標準宅地の平均路線価は、1uあたり前年比0.9%、1000円増の11万4000円で14年ぶりに上昇しました。前年13年ぶりに上昇した東京のほか、大阪、愛知、京都、千葉の4府県でプラスに転じ、地方の下げ幅も大半で縮小しました。大都市の中心部で始まった地価回復傾向が地方にも波及し始めているようです。
圏域別では、3大都市圏がそろって上昇に転じ、東京圏が3.5%、大阪圏が0.7%、名古屋圏が2.1%となり、地方圏は5.7%の下落だったものの、下げ幅は前年より1.4ポイント縮小しました。
【建設経済の動向-6月】
4月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、3,439億円で8ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,092億円で、先月の減少から再び増加しました。
5月の新設住宅着工戸数は、108,652戸で4ヵ月連続で増加しました(対前年同月比で6.7%増)。利用関係別では、持家は4.5%増と2ヵ月連続で増加・貸家は13.1%増と14ヵ月連続で増加・分譲住宅は0.0%増と2ヵ月連続で増加。※東北・沖縄で減少し、その他の地域では増加。
建設業就業者数(4月)は、580万人で38ヵ月ぶりに増加(前年同月比0.2% 増)。雇用者数は469万人で22ヵ月ぶりに横ばいとなりました(内訳では、常雇は同0.5%増、臨時雇は4.5%増・日雇は13.6%減)。
・アスベストをめぐる動き
(石綿新法 申請4000件)
石綿被害救済法で、3月の受付開始以来約4000件の申請があり、320人に給付金の支給が決定したことが、6月29日、環境・厚労両省のまとめでわかりました。申請者、認定者ともに7割近くが工場周辺の住民らでした
住民らで認定を受けた遺族や患者209人のうち、肺がんは2人だけで207人は中皮腫でした(被害者は36都道府県にわたる)。
(アスベスト製品〜5製品を除き9月から禁止へ)
アスベスト製品の全面禁止に向け、厚労省は6月26日、現時点で代替化が難しい5製品を除いて製造・使用を禁止する労働安全衛生法施行令を9月から改正することを決めました。建材など石綿が使われている製品の定義を、現行の「1%を超えて含有するもの」から「0.1%超」に強化します。これにより、現在使われている製品の9割が規制される見込みです。
・耐震偽装問題をめぐる動き
建築士制度の見直し素案が、国交省の社会資本整備審議会建築分科会基本制度部会でまとめられました(6月26日)。
1級建築士の資格付与要件を強化するとともに、構造と設備の専門資格者制度を創設。建築士などへの監督強化では、講習の実施を資格者団体と事業者団体の業務として規定する一方、団体への強制加入については、「もう少し検討が必要」と結論を先送りしています。
資格制度の改正では、建築士のレベルアップと専門分野別の建築士制度の導入を柱に据えています。1級建築士が設計できるRC造建築物の区分を現在の「高さ13m超または延べ300u超」から「高さ20m超」に引き上げ、構造・設備に関する知識があることを資格付与の条件に。
また、建築士事務所に属して設計業に従事する建築士には、一定期間ごとの講習を義務付け、建築士名簿の開示や業務実施時に顔写真入りの免許証の提示を求める、などといった内容となっています。
構造と設備の専門資格は、国または地方自治体が与える法的な資格とされ、2級建築士の業務範囲や資格の見直しについては今後詰められる見通しとなっています。
同部会では、7月20日の次回会合で答申案をまとめる予定です。
建設就業者数が大幅減〜05年国勢調査 −総務省−
総務省がまとめた05年国勢調査の抽出速報集計結果によると、建設就業者数は543万3000人で、前回調査(2000年)と比べ91万3000人減(14.4%減)と、製造業に次いで大幅に減少していることがわかりました。
この著しい就業者数の減少は、01年4月の小泉内閣発足後の公共投資削減と符合しており、公共投資の削減が就業者数の激減に影響していることをうかがわせます。
10年間で耐震化90%へ〜住生活基本法 全国計画案を策定 −国土交通省−
国土交通省の社会資本整備審議会住宅宅地分科会は6月28日、住生活基本法に基づく全国計画案を了承しました。全国計画は、国としての基本方針と、具体的な成果目標を掲げて基本的な政策を示すものです。
政策目標として、@良質な住宅ストックの形成及び将来世代への承継、A良好な居住環境の形成、B国民の多様な居住ニーズが適切に実現される住宅市場の環境整備、C住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定確保、の4つを掲げています。
具体的な目標では、○新耐震基準への適合率を03年の75%から90%への引き上げ、○ストックの省エネルギー対策率、耐震・バリアフリーリフォーム実施率を2.4%から5%へ、○新築の住宅性能表示率を16%から10年に50%へ、○取り壊される住宅の平均築年数を約30年から約40年に引上げる、などの数値目標を設定しています。
住宅を造っては壊す社会から、いいものを手入れして長く使う社会への移行を掲げているのが特徴です。
今秋をメドに閣議決定され、各都道府県では国の計画を参考に、本年度中に地域の実情に応じた基本計画を策定する見通しです。
注文住宅の施主若返り −国土交通省−
国土交通省が6月19日に公表した05年度の住宅市場動向調査では、注文住宅を建てた世帯主の平均年齢が低下していることがわかりました。
世帯主の平均年齢をみると、注文住宅は47.1歳。分譲住宅では40歳、中古住宅が44.7歳、となっています。
世帯年収では、注文住宅で758万2000円と、前年より28万8000円増加しています。注文住宅の建築費は2833万2000円で、分譲住宅では3609万2000円、中古住宅で2019万1000円、リフォームで179万5000円、などとなっています。
【建設経済の動向-5月】
3月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、1兆5,656億円で7ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は3,988億円で、3ヵ月ぶりに減少しました。
4月の新設住宅着工戸数は、111,260戸で3ヵ月連続で増加しました(対前年同月比で15.0%増)。利用関係別では、持家は2.6%増と先月の減少から再び増加・貸家は14.3%増と13ヵ月連続で増加・分譲住宅は30.0%増と先月の減少から再び増加。※北海道・中国で減少し、その他の地域では増加。
建設業就業者数(3月)は、561万人で37ヵ月連続で減少(前年同月比3.1% 減)。雇用者数も453万人で21ヵ月連続で減少しています(内訳では、常雇は同2.1%減、臨時雇は7.7%減・日雇は9.5%減)。
・アスベストをめぐる動き
救済法に基づき初判定
環境省は6月7日、石綿健康被害救済法に基づく申請者の医学的判定を初めて実施し、その結果を公表しました(環境再生保全機構からの求めに応じ、環境相の諮問機関である石綿健康被害判定小委員会が判定)。
今回は主に3月中に申請のあった療養中の81人について判定され、27人(中皮腫25人、肺がん2人)が認定されています。判定保留は53人、棄却が1人で、保留については、再度機構から申請者や医療機関に対し、レントゲン写真などの資料提出を求めた上で判定される見通しです。
新法給付は企業の救済と別
環境省は6月5日、救済制度を設けた「クボタ」などから被害者が別に救済金を受け取る場合でも、新法による支給が可能であるとの件回を明らかにしました。
(石綿労災認定〜前年度の4倍に)
05年度のアスベスト(石綿)による健康被害で労災認定された人は722人と前年度の4倍近くとなり過去最多となったことが厚労省のまとめでわかりました。クボタでの被害状況の公表をきっかけに社会問題化したことに加え、石綿特有のがんの一種である中皮腫は原則すべて認定するなどの基準が緩和されたためとみられます。
認定者722人の内訳は、肺がん219人、中皮腫503人(04年度は肺がん58人、中皮腫128人)。なお、請求者は1796人で前年度の8.5倍に達しています。
国会賠償、初の集団提訴
大阪府南部地域のアスベスト関連工場の元従業員や周辺住民ら8人が5月26日、「石綿の危険性を知りながら対策をとらなかった」などとして、国に1人あたり3000万円の慰謝料などを求める訴えを大阪地裁に起こしました。
8人は石綿肺などを発症した5人と、肺がんなどで亡くなった3人の遺族で、3月施行した石綿新法の対象外とされています。原告側は「労働基準法や大気汚染防止法などで規制することは可能だった。行政指導や情報公開も行わず被害が拡大した」と主張しています。
・耐震偽装問題をめぐる動き
国交省審議会
国交省の社会資本整備審議会建築分科会基本制度部会は、5月31日に2回目の会合を開き、建築士制度の見直しの論点について議論しました。現在の一級建築士とは別に、構造設計、設備設計で専門資格を作り業務独占できるよう建築士法を改正すべきかが最大の焦点となっており、設計を明確に分野別に分けるのは難しく「過度の規制は実効性を伴わない」とする立場と、高度な専門性が必要な構造設計などに法的に専門資格を与えるべきとの立場で委員の間でも意見が分かれています。
今後、6月下旬に3回目の会合を開き、8月末にとりまとめられる見通しです。
国交省 住宅瑕疵担保責任研究会
国交省は6月2日に第2回目となる住宅瑕疵担保責任研究会を開催し、保険制度の基本的枠組みを提案しました。
研究会には、12人の委員のほか、金融庁や公正取引委員会、あいおい損保、三井住友、日本興亜などの代表者がオブザーバーとして参加。今回の研究会では保険制度に絞って議論が行われ、保険以外の方法については次回に行われる見通しです。
国交省が提案した保険制度の基本的な枠組み(案)によると、対象住宅は新築住宅全て(分譲・請負、戸建・共同の別を問わない)で、保険加入者は住宅取得者に対し瑕疵担保責任を負う事業者(売主又は請負人)、などの内容となっています。
研究会の結果は、6月下旬の社会資本整備審議会で中間報告として提出される見通しです。
全建総連としては、保険の「一律」強制化には反対であることを主張していますが、その対応について検討会を設けて、上記の審議に注目しながら、検討を進める予定です。
建設投資〜1%減の53兆円 −国土交通省−
国交省は、6月3日、06年度の建設投資見通しを発表しました。それによると、総額は前年度比1%減の52兆9100億円で、前年度のプラスから再びマイナスに転じ、ピークだった92年度の約63%の水準にまで落ち込む見通しとなっています。
内訳は、政府部門が18兆1500億円(前年度比8.7%減)、民間部門が34兆7600億円(同3.5%増)。民間部門が3年連続の増加を見込むのに対して、政府部門は8年連続のマイナスで、30年ぶりに政府建設投資が民間住宅投資を下回る見込みです。
住宅政策〜質へ転換 −住生活基本法成立−
人口減少社会を向かえ、住宅政策を量から質に転換する住生活基本法案が6月2日成立しました(8日施行)。
これまでの「住宅建設5ヵ年計画」に代わり、今後は既存住宅の耐震化率やバリアフリー化率、省エネ化率などの数値目標を掲げた「住生活基本計画」が作られます。
政府は、今秋に基本計画を閣議決定する方針で、耐震化率を90%に設定し、建設戸数は目標に盛り込まれない見通しです。
建設業法42条で措置請求 −国土交通省−
国交省は9月にも着手する緊急立ち入り調査で原価に満たない契約を把握した場合、建設業法42条に基づき、公正取引委員会に措置請求する見通しです。独占禁止法で禁止している不公正な取引方法の「優越的地位の濫用」に該当するためで、国交省では、今回の緊急立ち入り調査から本格的に運用する構えで、下請業者への不当なしわ寄せが発覚した場合、勧告だけでなく、公正取引委員会に独禁法違反として措置請求する見通しです。
今回の緊急立ち入り調査は、契約後と工事中の複数回にわたって調査するのが特徴で、実行予算と実際の原価を比較、下請業者に不当なしわ寄せがないか調査。
国交省では、「従来の下請代金支払状況等実態調査は形式的なものだったが、今回の調査では、建設業法第19条3で禁じている元請の優越的地位の濫用、原価に満たない契約が行われていないかどうかを的確に把握できるように体制をつくり取り組む」姿勢を示しています。
【建設経済の動向-4月】
2月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、6,035億円で6ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,494億円で、2ヵ月連続で増加しました。
3月の新設住宅着工戸数は、93,759戸で2ヵ月連続で増加しました(対前年同月比で3.3%増)。利用関係別では、持家は2.2%減と先月の増加から再び減少・貸家は16.2%増と12ヵ月連続で増加・分譲住宅は3.4%減と先月の増加から再び減少。※北海道・北陸・近畿・中国・沖縄で増加し、その他の地域では減少。
建設業就業者数(2月)は、555万人で36ヵ月連続で減少(前年同月比2.5% 減)。雇用者数も450万人で20ヵ月連続で減少しています(内訳では、常雇は同0.5%減、臨時雇は11.1%減・日雇は4.8%減)。
・アスベストをめぐる動き
大阪府南部のアスベスト関連工場の元従業員や周辺住民ら8人は、5月14日、「国は石綿の危険性を認識していたのに対策を怠った」として、26日に国家賠償請求訴訟を大阪地裁に起こすことを決めました。
訴訟を担当する大阪じん肺アスベスト弁護団によると、石綿被害を巡り、国に対する集団訴訟は初めて。
弁護団は、@今年3月施行の石綿新法は支給対象が限定されるなど救済が不十分、A零細工場が多く、企業による救済が期待できない、ことなどを問題視して、国の法的責任を追及することで幅広い救済を目指すこととしています。原告の全員が中皮腫と肺がんのみを対象とした新法の適用外で、訴状では、疾病の内容により、慰謝料1人3300〜2200万円を請求します。
・耐震偽装問題をめぐる動き
北側国土交通大臣は、5月9日の閣議後の会見で、耐震偽装問題を受けて検討している、建築士の建築士会加入義務付けについて、「問題意識を持っている。関係団体や建築士の方々との調整が必要で、調整を鋭意を進めている」と述べ、制度化を目指した準備に入っていることを明らかにしました。また、「社会資本整備審議会の重要なテーマの1つで、案を夏までに取りまとめたい」との見通しも示しています。
社会資本整備審議会の建築分科会基本制度部会では、建築士制度の見直しに向けた本格的な議論が始まっています。
現在国会で審議されている改正建築基準法案では、建築士制度の見直しや、住宅販売業者・請負業者への瑕疵担保責任の充実などは盛り込まれていません。このため、基本制度部会での議論に加えて、北側大臣の私的諮問機関である住宅瑕疵担保責任研究会で、瑕疵担保責任について検討。それぞれ今夏をメドに取りまとめ、改めて基準法の改正案を今秋以降に開かれる国会へ提出される見通しです。
4月24日の基本制度部会で示された論点は以下の6つ。@専門分野別の建築士制度導入、A建築士の資質・能力向上、B建築士事務所業務の適正化、C工事監理業務の適正化、D報酬基準の見直し、E建築士・建築士事務所協会など団体加入義務付け。大きな論点である、意匠、構造、設備の専門分野ごとに資格を設けることについては、一連の設計行為を独立して切り分けることが可能かということに加えて、設計全体のとりまとめを1つの資格者の下に行えばいいか、各資格者間の調整で行えばいいかという問題が指摘されています。
「住宅瑕疵担保責任研究会」では、分譲、請負を問わず、すべての新築住宅事業者に加入を義務付ける瑕疵保険制度の検討がされています。5月下旬の会合で加入強制化の条件整備について検討がされ、6月下旬には保険以外の方法を議論、7月末に基本的な方向性がとりまとめられる見通しです。
05年度新設住宅着工戸数〜5年ぶりに120万戸突破へ−国土交通省−
国土交通省がまとめた2005年度の新設住宅着工戸数は、前期比4.7%増の124万8,807戸で、3年連続の増加となりました。120万戸突破は2000年以来5年ぶり。
持ち家は2年連続してマイナスでしたが、貸家・分譲がともに伸びており、貸家は5年連続のプラスに。また、3年連続増の分譲住宅は、戸建住宅が3年ぶりにダウンする一方でマンションが増えており、貸家と合わせ、集合住宅関連の伸びが目立っています。プレハブ住宅は再び減少に転じましたが、ツーバイーフォー住宅は4年連続増で来年度には10万戸を突破する勢いです。
構造別では、木造が54万5,177戸(0.6%増)、非木造が70万3,630戸(8.1%増)。木造住宅のシェアは43.6%と前期より1.8ポイント低下しています。
建設業許可業者数(05年度末)〜過去最大の減少幅に−国土交通省−
国土交通省がまとめた05年度末時点の許可業者数は54万2,264業者で、2万397業者が減少(対前年度比3.6%減)、95年度から有効期間が5年に延長されたことで、更新期を迎える業者数が多い年度と少ない年度が発生しているとはいえ、割合、業者数ともに過去最大の減少幅となっています。 また、都道府県別にみても全都道府県が減少。ピークの99年度末と比較して1.0%〜18.1%減少しています。廃業等が4万482業者(180.8%増)となっており、廃業届出を行った事業者は1万2,708業者(38.5%増)、更新手続きを行わなかったことで許可が失効した事業者が2万7,774業者(429.9%増)となっています。
資本金階層別では、資本金額1,000万円以上2,000万円未満の法人が26.4%と最も多く、以下、資本金額300万円以上500万円未満の法人(23.6%)、個人(22.5%)となっています。また、許可業者の99.5%にあたる53万9,282業者が中小企業者でした。
ダンピング対策〜自治体と検討本格化 −国土交通省−
国土交通省は、ダンピング(過度な安値)受注をめぐる課題などについて、地方公共団体と意見交換する場として、地方整備局ごとに設置している「ダンピング受注対策地方協議会」を5月から順次開催します。
協議会では、各地方整備局が独自の取り組みなどを提示した上で、管内都道府県や政令市の低入札工事の落札率や施工状況などを集約し、具体的なダンピング対策の検討が本格化される見通し。
国交省は、05年度に発生した低入札価格調査対象案件が8地方整備局合計で過去最高の928件に上ったことから、4月に受注者側の技術者増員要件の対象拡大やWTO(世界貿易機関)対象の前工事が低入札価格調査対象となった場合に、前工事での単価合意を後工事で随意契約する際の積算に使うことなどを柱としたダンピング対策を各整備局に通知しています。通知には、協議会の開催も盛り込まれており、06年度早期に開くことを指示しています。
労災隠し対策検討へ懇談会設置 −厚生労働省−
厚生労働省は、建設業から労働災害の隠蔽(労災隠し)を根絶するため、官民で構成する「労災報告の適正化に関する懇談会」を設置し、対応策の検討に着手しました。
労災隠しの発生要因を分析した上で、行政処分の強化や安全衛生に対する取り組みの促進策などを議論、今夏に報告書をまとめる見通しです。
労災隠し発生の背景の1つには、公共工事の指名停止があるとされることから、厚労省は必要に応じて国土交通省と意見交換する予定。
厚労省によると、労働者死傷病報告を故意に提出しなかったり、同報告書を偽装したりする、いわゆる労災隠しで、04年に司法処分の対象となったのは132件あり、そのうち建設業関係が99件を占めています。
なお、懇談会の設置は、改正労働安全衛生法が成立した昨年の特別国会で採択された付帯決議に基づく措置。
【建設経済の動向-3月】
1月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、5,475億円で5ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,190億円で、先月の減少から再び増加しました。
2月の新設住宅着工戸数は、96,995戸で3ヵ月ぶりに増加しました(対前年同月比で13.7%増)。利用関係別では、持家は1.2%増と3ヵ月ぶりに増加・貸家は16.5%増と11ヵ月連続で増加・分譲住宅は21.5%増と3ヵ月ぶりに増加しました。※北海道・北陸で減少し、その他の地域では増加。
建設業就業者数(1月)は、546万人で35ヵ月連続で減少(前年同月比5.0% 減)。雇用者数も444万人で19ヵ月連続で減少しています(内訳では、常雇は同3.4%減、臨時雇は3.8%減・日雇は8.7%減)。
・アスベストをめぐる動き
石綿救済新法(石綿による健康被害の救済に関する法律)による救済申請受付が3月20日から始まっています。4月7日までの厚労省のまとめによると、相談件数は2197件(半数以上は工場周辺の住民や従業員の家族からのもの)。労災の時効により補償が受けられなかった遺族からの申請は782件にも及んでいます(04年度の労災申請は210人)。環境省が窓口の周辺住民らの内訳は、中皮腫が916人、肺がんが172人となっています。認定された場合は、申請日にさかのぼって給付されるため、環境省は、早めの申請をよびかけています。
国交省がまとめた石綿の除去費用単価に関する調査結果では、処理面積が300u未満の場合は1u当り2〜8万円、300u以上1,000u未満では、同1.5〜5.5万円、1,000u以上では、同1〜2.5万円となっており、処理面積が1,000u未満の規模の小さいケースでは、この半年間で単価が5000円程度上がっている模様です。
・耐震偽装問題をめぐる動き
政府は、3月31日、建築基準法や建築士法、宅建業法や建設業法の改正案を閣議決定しました。構造計算書偽装問題を受けて、確認検査の厳格化や建築士への罰則強化などを盛り込んでいます。また、工務店など工事請負業者も瑕疵保険などに加入している場合には、その内容を請負契約に記載することを義務付ける内容もあります。瑕疵保険などの強制加入については、見送られました。
建築基準法の改正案では、一定規模以上の建物に対する構造計算の再計算や共同住宅の中間検査義務付けなどで建築確認業務を強化。また、耐震基準などにかかわる重大な違反をした建築物の設計者への罰則を現行の罰金50万円以下から懲役3年以下または罰金300万円以下へと大幅に強化しています。
設計者への罰則に加え、建築士や建築士事務所が他人に名義を貸したり、構造安全性に関して虚偽の証明をしたりした場合に「懲役1年以下、罰金100万円以下」の新たな罰則を創設。住宅の売主が物件に関してうその内容を説明したりした場合には、現行の「懲役1年以下、罰金50万円」から「懲役2年、罰金300万円以下」に引き上げています。
国土交通省の「構造計算書偽装問題に関する緊急調査委員会」は4月6日、最終報告をまとめ、北側国土交通大臣に手渡しました。
最終報告では、構造計算書偽装問題を大規模で根深い構造ととらえ、再発防止に向けた建築確認・検査制度や建築士制度の再構築、設計施工一貫システムの見直しを始めとする施工体制の整備などを提言しています。
また、偽装問題に対する行政の対応については、担当者のリスクに対する認識不足など「国土交通省内部の伝達報告体制に問題があった」と指摘、今後の対応策として、通報された情報の重大性をチェックするための処理マニュアルの整備や行政内部の報告システムも改善が必要としています。
建築士制度については、専門分化の実態にあった業務の明確化資格付与・能力認定の構築、構造設計者の地位確立などが必要とし、職能団体による継続教育の実施などを提言しています。
また、確認・検査制度については、民間開放後の問題点として、「特定行政庁が建築確認に伴って実施していた集団規定調整能力の不全」をあげ、民間検査機関の建築確認と矛盾しない取り組みの必要性を訴えています。
社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)の建築分科会基本制度部会は、耐震偽装問題を受けた建築士制度の抜本見直しへ向け、今月下旬から審議に入り、8月までに最終報告をまとめる見通しです。
検討内容は、専門分野別建築士制度の導入や建築士会や建築士事務所協会などへの加入義務付け、建築士の資質・能力向上策、報酬基準の見直し、建築士事務所の業務や工事監理業務の適正化など多岐にわたっています。
設計労務単価〜50職種平均1万7262円 −国土交通省・農林水産省―
国土交通省と農林水産省は3月24日、2006年度の公共工事設計労務単価(基準額)を公表しました。
50職種平均単価は前年度比0.7%減の1万7,262円で9年連続でマイナスとなっています(これまで-2〜-3%大だった下げ幅は縮小)。主要11職種の平均単価も前年度比1.2%減の1万4,666円と減少率は小幅にとどまっています。国交省は、下げ幅縮小の要因として、民間建築の好調などを挙げています。50職種の平均単価は97年度の2万3,295円をピークに下落を続けてきましたが、06年度は、電工、塗装工、サッシ工など15職種が前年度を上回るなど、一部の職種で回復基調がみられます。
公示地価〜3大都市圏 商業地上昇 −国土交通省―
国土交通省は3月23日、06年の公示地価を発表しました。商業地が東京、大阪、名古屋の3大都市圏(+1.0%)で、住宅地が東京都(+0.8%)で15年ぶりに上昇に転じました。国内の土地の総額の6割を占める3大都市圏で、不動産価値の下落「資産デフレ」にほぼ歯止めがかかる一方、地方圏は住宅地・商業地とも14年連続の下落に。下落幅は縮小しているものの、回復は弱く、大都市圏との二極化が進んでいます。全国平均は住宅地・商業地とも15年連続で下落し、下落幅は住宅地・商業地とも2.7%。
3大都市圏の地価は、住宅地が最高だった91年の4割、商業地が同2割の水準で、バブル以前の80年代半ば以前と同程度。景気回復基調のなか、超低金利を背景に投資資金が割安感から商業地に流れ込み、都心に住む動きも値上がりを後押ししたとみられます。地方圏は、住宅地が4.2%、商業地が5.5%の下落ですが、それぞれ2年連続、3年連続で下落幅は縮小しています。
ダンピング排除徹底へ −国土交通省―
国土交通省は3月31日、2006年度事業の執行に当って、入札・契約業務の厳正な執行と建設産業の健全な発展などに努めるよう、所管する発注機関に通知しました。
ダンピング(過度な安値受注)対策では、受注者側技術者の増員、施工体制の点検、下請代金支払状況等実態調査など定められた措置の徹底を求めるだけでなく、今後追加措置を指示することも明示し、従来よりダンピング排除の姿勢を鮮明にしています。ダンピングに対する追加措置は検討中で、月内にも各地方整備局に通知する見通しです。
【建設経済の動向-2月】
12月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、8,786億円で4ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,348億円で、先月の増加から再び減少しました。
1月の新設住宅着工戸数は、92,899戸で2ヵ月連続で減少しました(対前年同月比で2.2%減)。利用関係別では、持家は2.1%減と2ヵ月連続で減少・貸家は6.2%増と10ヵ月連続で増加・分譲住宅は10.8%減と2ヵ月連続で減少しました。※東北・中部・近畿で増加し、その他の地域では減少。
建設業就業者数(12月)は、564万人で34ヵ月連続で減少(前年同月比2.3% 減)。雇用者数も458万人で18ヵ月連続で減少しています(内訳では、常雇は同3.1%減、臨時雇は3.8%減・日雇は8.7%減)。
・アスベストをめぐる動き
政府は、3月7日、石綿健康被害の救済新法の施行日を27日とする政令を閣議決定しました。同法では、申請の受付を施行の1週間前からと定めているため、20日から受付が開始されることになりました。
対象は、石綿が原因で中皮腫や肺がんにかかった人とその遺族で、時効で労災申請ができなかった元従業員の遺族は全国の労働基準監督署(約340箇所)で、労災対象外の周辺住民の方々は、独立行政法人「環境再生保全機構」(川崎・大阪)か環境省の地方環境事務所で受け付けるとしています(全国の保健所(約550箇所)での受付は4月以降、順次始まる見通し)。
※環境再生保全機構フリーダイヤル:0120-389-931。
・全建総連の取り組み
アスベスト被害に対する国民の不安や怒りの広がりの中で、全建総連は、労災補償並みの被害者救済と総合対策を一元的に行う「アスベスト対策基本法(仮称)」の制定を要求し、100万人国会請願署名を、石綿対策全国連絡会議(全国連)とともに取り組んできました。
1月23日の国会緊急集会に続き、1月30日には東京・日比谷公会堂で「なくせアスベスト被害・国民決起集会」を開催し、「国と企業は責任を認めよ」と訴え、集会後にはデモ行進を行い、「継続的なアスベスト対策の推進を求める請願署名」を野党3党の国会議員に手渡しました。署名は、目標の100万筆を大きく超える186万9017筆(うち全建総連117万1228筆)を集約しました(2月13日現在)。
石綿新法は、労災並みの補償や被害者を救済する実態から程遠い内容となっています。また、石綿除去・廃棄処理など、私たち建設労働者・職人に関わる課題も山積しています。全建総連では、特別教育の実施や石綿作業主任者資格取得など、各県連・組合での石綿対策の強化とあわせて、引き続き、国と加害企業の責任による総合的なアスベスト対策を求めていきます。
石綿新法の関連4法案の1つとして、建築基準法の一部改正法が2月3日成立しました。改正の内容は「吹き付けアスベスト、アスベスト含有吹き付けロックウール等の使用禁止」というものです。国交省では今後の具体的な施策として、○吹き付けアスベスト等の使用実態把握の推進、○解体時の飛散防止対策、○住宅性能表示制度の整備、○アスベスト含有建材に関する情報収集及び提供、などについて対策を進めていくとしています。
・耐震偽装問題をめぐる動き
耐震強度偽装問題に対応するため、議論を続けてきた国交省の社会資本整備審議会建築分科会では、2月24日、「建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について(中間報告)」をまとめました。
中間報告では、早急に講ずべき施策として、以下の9項目をあげています。
@構造設計図書の建築確認時の審査方法の厳格化
A中間検査の義務付けと検査の厳格化
B指定確認検査機関に対する監督の強化等
C建築士に対する処分の強化等
D建築士、建築士事務所等に対する罰則の強化
E住宅の売主等の瑕疵担保責任の充実等
F住宅性能表示制度の充実、強化
G建築士及び建築士事務所、指定確認検査機関に関する情報開示制度の充実、強化
H図書保存期間の延長
Eでは、マンション、戸建を問わず、住宅の売主などへ保険加入を含めた 瑕疵担保責任の履行を求めており、こうした措置については、住宅・不動産
業界からの異論も根強く、業界団体の自主保証などを認めるべきとの意見や、
地域に密着した地場工務店にまで一律に保険加入を求めるのではなく、柔軟 な制度にすべきという意見も出されています。
そのため、同省では複数の選択肢を法案策定までに具体化する見通しです。
耐震改修支援センター指定へ −国土交通省―
国交省では、改正耐震改修促進法に基づく「耐震改修支援センター」の第1号として、日本建築防災協会を月内にも指定する見通しです。
耐震改修支援センターは、多数の人が利用する学校や病院、百貨店などの特定建築物の所有者が建物の耐震改修で融資を受ける際に債務保証を行ったり、耐震診断・改修に関する情報提供や研究などを行う機関で、公益法人やNPOなどが指定対象となります。今後、都道府県による耐震改修促進計画の策定作業が進むにつれて指定申請が増える見通しです。
耐震リフォームに金利優遇 −複数の銀行で―
耐震強度偽装問題で一気に社会の関心が高まったのをきっかけに、耐震補強ローンが相次いで登場しています。八十二銀行(本店・長野市)では、県や市町村推奨の耐震診断を受けて耐震リフォームをする場合に最大で0.5%の金利を優遇。中国銀行(本店・岡山市)では、耐震補強や耐震改修費に対する住宅ローンを年0.98%〜2.4%(固定機関)の優遇金利で、リフォームローンを年0.5%引き下げて融資。東和銀行(本店・前橋市)では、0.4%金利を優遇するリフォームローンの取り扱いを開始しています。
木造3階戸建〜3年連続で増 −国土交通省―
国土交通省がまとめた木造3階建て住宅建築確認統計によると、2005年は前年比1.0%増の2万9716棟と3年連続で増加しています。地域別、工法別でみると、棟数が多い準防火地域や軸組工法で増加が続き全体の水準を支えています。前年は二ケタ増だった2×4はマイナスに転じ(4927棟)、低迷が続いたプレハブは6年ぶりのプラスに(337棟)。
【建設経済の動向-1月】
11月の公共機関からの受注工事額(1件500万円以上の工事)は、7,465億円で3ヵ月連続で減少しました。民間等からの土木工事や機械装置等の受注工事額(同)は2,082億円で、4ヵ月ぶりに増加しました。
12月の新設住宅着工戸数は、97,932戸で3ヵ月ぶりに減少しました(対前年同月比で0.9%減)。利用関係別では、持家は0.8%減と先月の増加から再び減少・貸家は2.3%増と9ヵ月連続で増加・分譲住宅は3.1%減と8ヵ月ぶりに減少しました。※東北・関東・中部・中国で増加し、その他の地域では減少。季節調整済年率換算値では、117万戸(前月比10.3%減)となりました。
建設業就業者数(11月)は、558万人で33ヵ月連続で減少(前年同月比4.5% 減)。雇用者数も449万人で17ヵ月連続で減少しています(内訳では、常雇は同5.8%減、臨時雇は16.0%減・日雇は9.5%減)。
・アスベストをめぐる動き
2月3日、石綿による健康被害者を救済する石綿新法と関連4法案が成立しました(新法の施行は3月27日)。救済新法の主な内容(予定)は次の通りです。
<労災が適用されない中皮腫などの患者に対して>
○医療費の自己負担分、○療養手当(月10万円)、○死亡時の葬祭料(20万円)を支給。
<中皮腫などで既になくなった方の遺族に対して>
○特別遺族弔慰金(280万円)、○葬祭料(20万円)の計300万円を支給。
<時効で労災申請できなかった遺族に対して>
○特別遺族年金(年240万円)又は特別遺族一時金(1200万円)を支給。 ※労災では支給する子供の就学援護費や通院費などは新法に盛り込まれず。
なお、救済にかかる費用は、国と地方自治体、企業が拠出し、石綿の製造などに関わった企業には特別拠出金が上乗せされる見通しです。救済にかかる申請については、3月20日から始められる見通しです(保健所の態勢が整わないため、当面は、労働基準監督署や環境再生保全機構などで受けつけ)。
また、関連4法案については、大気汚染防止法では解体時の石綿飛散防止義務を工場やプラントなどの工作物にも拡大、地方財政法では自治体に石綿除去費のための起債を認める、建築基準法では増改築時の吹き付け石綿の除去や封じ込めを義務化、廃棄物処理法では石綿建材の溶融施設の安全性を国が認定して促進を図る、などといった内容となっています。
・全建総連の取り組み
アスベスト被害に対する国民の不安や怒りの広がりの中で、全建総連は、労災補償並みの被害者救済と総合対策を一元的に行う「アスベスト対策基本法(仮称)」の制定を要求し、100万人国会請願署名を、石綿対策全国連絡会議(全国連)とともに取り組んできました。
1月23日の国会緊急集会に続き、1月30日には東京・日比谷公会堂で「なくせアスベスト被害・国民決起集会」を開催し、「国と企業は責任を認めよ」と訴え、集会後にはデモ行進を行い、「継続的なアスベスト対策の推進を求める請願署名」を野党3党の国会議員に手渡しました。署名は、目標の100万筆を大きく超える186万9017筆(うち全建総連117万1228筆)を集約しました(2月13日現在)。
また、昨年7月から「石綿障害予防規則」が施行され、石綿作業者に対する「特別教育」が必要となったことから、講師養成講座を開催し、全国の組合での特別教育の実施に取り組んできました。
石綿新法は、労災並みの補償や被害者を救済する実態から程遠い内容となっています。また、石綿除去・廃棄処理など、私たち建設労働者・職人に関わる課題も山積しています。全建総連では、特別教育の実施や石綿作業主任者資格取得など、各県連・組合での石綿対策の強化とあわせて、引き続き、国と加害企業の責任による総合的なアスベスト対策を求めていきます。
・耐震偽装問題をめぐる動き
国交省は昨年12月、大臣の諮問機関である社会資本整備審議会に「基本制度部会」を設けて、現行の建築法制の課題と改善策を検討してきています。1月末に示された中間報告案では、早急に是正すべき21項目を挙げています。早急な改善策の主な内容は以下のとおりです。
@建築確認時の審査方法の厳格化、A中間検査の義務づけと検査の厳格化、B民間検査機関への監督強化等、C建築士への行政処分の強化等、D建築士、建築士事務所等への罰則強化、E建築主と建築士事務所への瑕疵担保責任の充実、F住宅性能表示制度の充実、強化、G建築士、民間検査機関の情報開示制度の充実、強化、H書類保存期間の延長、など。
報告案に対する意見募集が2/15に締め切られ、2月下旬には中間報告が取りまとめられます。
また、国交相直轄の構造計算書偽装問題に関する緊急調査委員会は、2月8日、建築基準法や建築士法など法制度の見直しを盛り込んだ中間報告を大臣に提出しました。
報告では、構造計算プログラムの大臣認定制度の再検討や罰則の強化に加え、消費者保護として、瑕疵保険制度活用などによるリスク回避の仕組みやマンションなどでの住宅性能表示の義務化などが盛り込まれています。基本制度部会の中間報告案との違いについて、座長は、国民の視点に立ってまとめた点を強調し、情報公開や倫理の確立、人材育成など建築社会の改善に重点を置いているとしています。
内容は、民間確認検査機関が建築基準法などへの適合を確認審査できるシステムの確立、構造専門家の地位向上、職能団体による倫理教育などが示されています。そのほか、新築やリフォームなど相談できるかかりつけの建築士「ハウスドクター」を持つことをすすめています。
住生活基本法案が国会に提出〜量から質重視に転換 −政府―
政府は2月8日、住生活基本法案を国会に提出しました。「住宅の量からむしろ質を重視」(北側国交相)する住宅政策へ転換。耐震化率などを政策指標に盛り込む「住生活基本計画」の制定が柱となっています。
法案では、良質な住宅供給、住環境整備、民間・既存ストック活用などの基本理念を掲げています。これに伴う国や地方自治体、住宅関連事業者、居住者の責務を明確にして、新たな住宅政策の柱となる基本計画は、国が定める「全国計画」と都道府県の「都道府県計画」で構成。全国計画は、10年程度を見据えた計画とし、目標達成の指標に耐震化率や省エネ化率、住宅性能表示実施率などを定め、計画期間中に政策評価を実施し、5年程度で見直され、今秋の策定が見込まれています。
一方、都道府県計画は、全国計画をもとに、地域特性に応じた目標・施策や障害者など住宅に困っている人のセーフティネットとしての公営住宅供給量を設定。また、住民の意見を反映させるとともに、都道府県が市町村と協議する場である「地域住宅協議会」を設けるとしています。
改正耐震改修促進法が施行 −国土交通省―
改正耐震改修促進法が1月26日から施行されました。今後10年で住宅・建築物の耐震化率を90%に引き上げるための取り組みが本格的にスタートします。改正法では、計画的な耐震化を進めるため、国の基本方針に基づいて都道府県が耐震改修計画を策定することを規定しています。
25日に策定した国の基本方針では、耐震化率9割の目標を達成するためには、住宅650万戸、多数の者が利用する建築物5万棟を耐震化する必要があるとしており、2006年度から創設する耐震改修促進税制や住宅・建築物耐震改修事業の拡充などで積極的な支援が展開される見通しです。
耐震化率を9割まで引き上げるためには、改修のペースを現行の2、3倍にしなければならないとしており、国交省は、目標達成のためには、「住宅については、単純計算でも年間55〜60万戸の耐震化が必要になる」としています。
耐震化率向上に向けた支援制度の拡充では、国の06年度予算案で住宅・建築物耐震改修事業費を前年度の20億円から130億円に拡充し、耐震診断費用の3分の1を補助するほか、新たに創設する耐震改修促進税制で改修工事費の10%相当額を所得税から控除します。
|