誰もが迎える老後の生活(収入)を支えるために、国は、社会保障制度の一環として公的年金制度を設けています。しかし、近年、制度に対する不安・不信などから、公的年金の保険料を払わずに民間の個人年金に加入する人が増えてきています。
全建総連の仲間の中でも、税金申告時に社会保険料控除の欄で、公的年金の保険料分を記載していない(未加入)ケースが見られます(※公的年金の保険料は、全額控除が受けられます)。
ですが、国が責任をもって運営する公的年金ほど、安全で老後の生活保障にマッチしたものはありません。
全建総連では、公的年金制度の各種メリットや実際に受給し始めている人の体験談、また保険料の免除制度などについて03年8月から毎月1日付号の機関紙で連載しています。 そして現在未加入の仲間の皆さんには、是非、記事を読んでいただき、一刻も早く公的年金に加入していただきたいと思います。
【目次】
1.公的年金制度は国が国民に安心を「約束」 (2003年8月1日付)
日本に住む20歳から60歳未満の人は、みんな公的年金に加入することが義務付けられています(強制加入制度)。 この公的年金は3つのグループに分けられます。私たち建設労働者・職人の多くや他の自営業者の方、学生などは「国民年金(基礎年金)」に加入することになります(「第一号被保険者」)。また、配偶者(妻)の方も、会社員として働いていない場合には、同じく「国民年金」となります。
一方、主にサラリーマンの方などは「厚生年金」に、公務員の方は「共済年金」というものに加入することになっています。 国民年金にきちんと加入していると、もらえる年金がいくつもあります。年をとってからもらえる「老齢(基礎)年金」や、病気や交通事故などでケガをして障害の状態になった時に給付される「障害(基礎)年金」、そして、万が一亡くなってしまった時には遺族に「遺族(基礎)年金」が給付されます。また国民年金独自の給付として、「寡婦年金」や「付加年金」、「死亡一時金」もあります。
現在、高齢者世帯の所得の中で公的年金が占める割合は3分の2、100%年金だけで暮らしている世帯も6割にのぼるなど、高齢者の収入の大きな柱として、生活に欠かせない重要な役割を担っています。 一方で、年金をもらう場合、条件(受給資格)も問われます。
例えば、年をとったことでもらえる老齢年金は、保険料を納めた期間や免除を受けた期間など(加入期間)が通算して25年以上ないと、もらえせん。他方、加入することができる年齢は原則60歳までという上限があり、事故などはいつ起こるとも限らないため、できる限り早めに加入した方が賢明です。 一方で政府は、保険料未納者対策を方針の1つに掲げ、保険料を徴収している社会保険庁でも、財産を差し押さえるなどの強制徴収も視野に入れた検討に入っています。
公的年金制度は、国が国民に対して、生活の安心の仕組みを「約束」しているものです。既にある制度のメリットに目を向けて、これまで未加入だった人は早期の加入を、未加入の仲間を知っている人は、加入を促していただくようお願いいたします(写真=多くの雑誌などに「年金」が特集されているなど国民の関心も高い)。
目次へ戻る
2.国庫負担で保険料は低く (2003年9月1日付)
今回は、国民年金制度が持っている特長を、民間の個人年金と比較しながらご紹介します。
個人年金と比較して、国民年金の1番の特長は、何と言っても『国庫負担』があることです。国庫負担があることにより、その分加入者の保険料が抑えられています。現在、年金額の3分の1に相当する額が国庫から出ています(年金に対する15年度の国庫負担は、約5兆6千億円)。国では、今後、3分の1から2分の1への引き上げを予定しており、実施されれば、保険料がより低く抑えられることになります。
2番目の特長は、個人の力ではどうしようもない物価の変動に対応して、年金額を調整する「物価スライド制」がとられていることです。物価が将来上昇した場合、その分年金額も増える仕組みで、何十年先でも年金の実質的な価値を保証しています。民間の個人年金にはない優れた仕組みです(近年物価は下落傾向にありますが、それ以前は長期間にわたり上昇を続けていて、今後もずっと下落する保証はありません)。
3番目には、年金を受けられる期間の違いがあげられます。民間の個人年金の場合は各契約の内容によりますが、国民年金(老齢基礎年金)は終身(亡くなるまで)もらえます。
4番目に、税金の控除も大きく違います。国民年金は納めた保険料の全額が「社会保険料控除」として所得から控除されますが、個人年金は最高5万円までです。また年金をもらう場合にも差があり、国民年金には「公的年金等控除」がありますが、個人年金にはなく全額が課税対象となります。
個人年金に比べ優れた点をいくつも持つ国民年金ですが、最近の新聞では『未納者・未加入者が急増』など紙面を賑わしています。 未納の実態を見てみると、20歳〜40歳までの年代で特に多く、「保険料が高く経済的に困難」なことを理由にあげる人が最も多いようです。その反面、1千万円以上の高所得層でも未納者が存在し、
また未納者の半数以上は生命保険や個人年金に加入している実態も浮かび上がっています。しかし、契約者に約束している運用利回り(予定利率)の破綻前の引き下げを可能とする改正保険業法が成立する情勢のなかで、個人年金も万全であるとは言えません。
そうした中で、国民年金は日本の社会保障制度の1つとして、国が多額の公費を投入して、責任を持って運営しているものなのです。自民党が作成した年金改革に関するパンフレットの中では、「公的年金は決してつぶれない。絶対に大丈夫!」「若者世代も生涯の保険料の1・7倍程度の年金をもらえる」など公的年金の『良さ』を訴えています。
社会全体で支えあう、メリットのある国民年金に加入して、制度をより充実させていきましょう。
 |
|
国民年金 |
個人年金 |
| 運営 |
国が責任を持って運営 |
生命保険会社などの企業等が運営 |
| しくみ |
世代間の助け合いにより、公平に年金を支給する国の社会保障制度の1つ |
個人が任意に契約し、老後に受け取る一種の貯蓄 |
| 保険料 |
1ヵ月13,300円(平成15年度) |
個人が契約した額 |
| 年金の財源 |
年金額の1/3を国が負担、2/3を保険料とその運用利息 |
加入者の掛け金と、その運用利息 |
| 給付の内容 |
生涯受給の老齢基礎年金の他、生涯基礎年金、遺族年金など |
個人の契約内容による |
| 年金額 |
物価変動に応じて年金額がスライドするため、何十年先でも年金の実質価値が保証される(完全物価スライド制) |
物価スライド制がないため、物価が上昇しても契約したときの年金額 |
| 税控除 |
納めた保険料は「社会保険控除」として全額控除される |
納めた保険料は最高5万円まで控除
受け取る年金には税の控除がなく、全額が課税対象 |
| 事務費 |
全額、国が負担 |
加入者の掛け金でまかなう |
目次へ戻る
3.老後を考えて今から加入を (2003年10月1日付)
 |
| 暦年 |
男性 |
女性 |
男女差 |
| 昭和22 |
50.06 |
53.96 |
3.90 |
| 25-27 |
59.57 |
62.97 |
3.40 |
| 30 |
63.60 |
67.75 |
4.15 |
| 35 |
65.32 |
70.19 |
4.87 |
| 40 |
67.74 |
72.92 |
5.18 |
| 45 |
69.31 |
74.66 |
5.35 |
| 50 |
71.31 |
76.89 |
5.16 |
| 55 |
73.35 |
78.76 |
5.41 |
| 60 |
74.78 |
80.48 |
5.70 |
| 平成2 |
75.92 |
81.90 |
5.98 |
| 7 |
76.38 |
82.85 |
6.47 |
| 8 |
77.01 |
83.59 |
6.58 |
| 9 |
77.19 |
83.82 |
6.63 |
| 10 |
77.16 |
84.01 |
6.85 |
| 11 |
77.10 |
83.99 |
6.89 |
| 12 |
77.72 |
84.60 |
6.88 |
| 13 |
78.07 |
84.93 |
6.86 |
| 14 |
78.32 |
85.23 |
6.91 |
| ※単位:年 |
連載3回目となる今回は、現在すでに年金をもらっている仲間の方と、まもなく年金をもらい始める仲間の方から寄せられた体験談をご紹介したいと思います。
私が加入した当時は若かったせいもあり、あまり年金に関心もなく、仕事もありましたので働いていれば大丈夫などと簡単に思っていました。親達が保険料を払わずに受給していたせいもあります。また、私の兄貴は早死にで一度も受給せずじまいでした。 私は現在受給者になって、今の時代は仕事も少なく、加入していて本当に良かったと思います。また、家内も受給していますので助かっています。 新聞などでは、今の若い人たちの中で国民年金に加入されていない方たちが大分いるようですが、ぜひ老後の事を考えて、今からでも加入して安心した生活ができるようにお勧めします。
私が国民年金に加入したのは昭和38年4月です。当時は父親が大工の棟梁で私と弟、それに職人さんが3人くらいいました。毎日毎日が忙しく1ヵ月の休日が2日くらいの月が何カ月かあったことを思い出します。その頃、国民年金加入について両親や友達と相談し、その結果加入することを決めました。 決めた第1の理由は、老後の生活保障です。第2の理由は、保険料の税控除制度もあったので、即加入することにしました。妻も加入しています。 2年前に60歳になって保険料を納める必要がなくなりましたが、振り返ってみると長女は高校を卒業して上の学校に入り、次の子は高校生で三女は中学生と出費が多く、年金保険料の納付も遅れがちな時も度々ありました。 しかし、この子たち2人に今は子どもができ、5人のかわいい孫たちを見ると、苦労しながらも国民年金の保険料を払ってきてよかったなぁと、かあちゃんと話しているところです。
体験談からは、国民年金は「たとえ苦労しても、頑張って加入し続ければ、必ず報われる時がくる」、そんなアドバイスが人生の先輩から伝わってきます。 若い時は何十年も先の生活についてなど無関心になりがちですが、今や日本の平均寿命は世界一。男性の半分以上、女性の4分の3が80歳まで生きるという厚生労働省の調査もあります。あとで悔やむことのないように、制度のメリットや体験談に目と耳を傾けて、しっかりと今から加入して老後の生活に備えましょう。
目次へ戻る
4.老齢基礎年金は老後の収入を保障 (2003年12月1日付)
国民年金に加入していると、もらうことのできる年金は主に3種類あります(@老齢基礎年金、A遺族基礎年金、B障害基礎年金)。今回は、この3つのうち最もポピュラーな老後の収入を保障する@の『老齢基礎年金』について触れます。
「老齢」と頭についているように、ある年齢に達するともらえる年金です。現在は65歳から支給され、生涯にわたって受けられます。この年金をもらうためには、最低25年以上の「受給資格期間」(保険料を納めた期間や免除を受けた期間などを合算した期間)があることが必要です。 もらえる年金額は、保険料を納めた(免除された)期間に応じて計算されます。 具体的な計算式は表の通りです。20歳から60歳までの40年間、保険料を納めると満額の「79万7千円(年額〜平成15年度)」がもらえます。
また、支給開始の原則は65歳からですが、60歳を過ぎれば、いつでも希望により繰り上げて受給できたり(希望時の年齢により年金は減額)、逆に66歳以降に繰り下げることもできます(希望時の年齢により年金は増額)。
この年金では、25年という期間が問われると共に、もらう年金額は保険料を納めた(免除された)期間に比例しますので、「先延ばしせずに、まず国民年金に加入」して、「受給資格を得る」「年金額を少しでも増やす」ことが賢明です。
今回も体験談を1つご紹介します。
「年金の話が出てくると後悔先に立たずという思いです。私は25歳から組合運動に奮闘してきました。青年部時代の運動の中で、当時全建総連では『年金に加入しても支給されるかわからないので加入する必要はない』と指導していた経緯もあり、あの時代は未加入者が多くいました。私もその1人で、国民年金を納めたのはしばらく経ってからでした。
私は65歳から年金を受給し、67歳になりました。『もっと早く納めていれば』と反省しきりです。 納めなければ受給できません。政治に不信感はあるが、まず加入する事。保険料の免除制度もあるので加入を勧めたい。
若者よ、現在の楽しみのみに生き、老後を忘れてはならない。誰にでもくる長い老後を楽しく暮らすために、1日も早く加入する事を勧めたい。私のように、ならないために」。
目次へ戻る
5.保険料が払えない人は「免除制度」を活用しよう (2004年1月1日付)
全建総連では、これまでの連載で公的年金(国民年金)の仕組みや特長を紹介し、未加入の仲間の方々には、年金権の確保に向け『国民年金への早期加入』を訴えてきました。
昨年の全建総連定期大会では、国民年金未加入・未納者対策として、この連載に加え、社保対部と税対部が協力して国民年金加入を呼びかける宣伝物を発行し、加入促進を図っていくことを確認しました。宣伝物は、今年の確定申告向けの「税金特集号」(1月10、16日合併号)の紙面を一部割いて発行します。内容は、所得の申告時に、保険料(掛金)が「社会保険料控除」として全額控除される、国民年金・国民年金基金・労災保険(特別加入)の3つの制度の特長・メリットを掲載しています。
国民年金では、 「保険料を払えない人は『免除制度』を使って加入しよう」 「払えるのに払っていない人はすぐ納めて加入しよう」 の2つを合言葉に、未加入 の方に年金権を確保してい ただくため早期の加入を訴えます(写真=自治体で配布している免除制度のチラシと申請書)。
国民年金には、不況によ る仕事の減少などで、所得 が低い場合には「保険料(現在、月1万3300円)が免除」される制度がありま す。この制度は、お住まいの市(区)町村の国民年金 担当窓口に申請して、承認を受ければ「全額」又は「半 額」の保険料が免除される ものです。
しかし、免除を受けられるのは、「申請月の前月か ら」となるので、前々月以 前のものは、免除になりま せん。そのため、免除を希 望される方は、一刻も早く 手続きをしてください(手続きについては税金特集号 をご覧いただくか、お住ま いの市(区)町村にお問い 合わせください)。
この免除制度の特長は、免除期間中でも「しっかり年金額に反映」される点です。国民年金は公的年金であり国庫負担があるために可能な仕組みです(半額免除の方は、全額納付の場合の3分の2、全額免除でも3分の1として計算)。 一方、保険料を払えるのに払っていない人には、早期の納付を呼びかけます(国民年金が個人年金に優る点を紹介)。 今年は、年金改悪が行われようとしていますが、国民年金に加入し年金権確保への道筋をつける中で、より制度を拡充させるべく、共に闘っていきましょう。
目次へ戻る
6.障害基礎年金は加入期間が問われません (2004年2月1日付)
| 障害基礎年金の等級と年金額(平成15年度) |
障害基礎年金における等級と、障害者手帳の等級は必ずしも同じではありません。
| 等級 |
審査の大まかな基準 |
金額 |
| 1級 |
日常生活での他人の介助を受けなければ、ほとんど自分で生活できない状態 |
99万6300円 |
| 2級 |
必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働による収入を得ることができない状態 |
79万7000円 |
|
| 人数 |
金額 |
| 1人目・2人目 |
各22万9300円 |
| 3人目以降 |
各7万6400円 |
障害基礎年金の受給者に、生計を維持されている18歳到達年度の末日までの子(または、1・2級の障害を持つ20歳未満の子)がいる場合は、次の加算が付きます。 ※年金額は年額 |
国民年金に加入していると、主に受けることのできる年金のうち、老齢基礎年金については既にご紹介しました(昨年12月1日付)。今回は「障害」基礎年金について触れます。
この年金は、病気や交通事故・業務などによるケガにより、障害の状態となった人に対して支給されるものです。 支給されるためには、「老齢」基礎年金と同様、まずこれまでの保険料の納付(免除)状況が問われます。初診日(障害の原因となった病気やケガで初めて医師の診療を受けた日)の時の年齢が20歳以上60歳未満(強制加入年齢)の場合、原則として、初診月の前々月までの全被保険者期間で3分の2以上の保険料を納めている(または保険料免除を受けている期間や学生納付特例期間も含む)ことが必要です。
※初診日が平成18年4月1日より前の場合は、3分の2に達しなくても、初診月の前々月までの1年間に滞納がなければ(または保険料免除期間であれば)大丈夫です。
初診日が60歳以上65歳未満の場合(過去に国民年金に加入していた人)も同様に、3分の2以上の保険料を納めていれば(または保険料免除・学生納付特例期間であれば)大丈夫です。但し、老齢基礎年金の繰上げ受給をしている場合は受けられません。
※この障害年金は、保険料をまだ納める義務のない20歳未満の方の場合でも、本人の所得が一定額未満であれば請求できます(請求は原則20歳になった時)。
保険料納付(免除)条件をクリアしている場合、障害認定日(初診日から1年半を経過した日、または症状が固定した日)に、障害等級の1級又は2級に該当していれば年金を受けられます。 年金額は、障害の程度により異なり、1級の場合は年99万6300円、2級は年79万7千円(平成15年度)。支給は、障害の状態(1級・2級)でなくなったとき、または亡くなるまで続きます(労働基準法上の障害補償を受けられる場合は、6年間支給停止されます)。 障害の程度の審査のおおまかな基準や子がいる場合の年金額の加算は表の通りです。
障害基礎年金は、老齢基礎年金のように「25年以上加入」という長期間の条件が問われません。そのため若い世代の方々にとっては最も身近な保障です。早めに保険料をきちんと納付して(払えない場合は免除制度を活用して)、受給権を確保しましょう。
目次へ戻る
7.遺族基礎年金は生活の支えに (2004年3月1日付)
今回は、国民年金に加入している人が不幸にも亡くなってしまった場合に給付される「遺族基礎年金」について触れます。
この年金は、亡くなった人に生計を維持されていた家族の生活を支えるために支給されるものです。年金を受けることのできる人は「子供のいるお母さん」、又は「子供」です。 ※子供→18歳になる年度の末日まで。子供が障害を持っている時は20歳まで。
支給される年金額は、「基本額」+「加算額」の合計となります。基本額(平成15年度は、年79万7千円)は、40年加入して老齢基礎年金を満額受ける金額と同額です。「加算額」は、子供の人数に応じて決まります(表参照)。
年金は、子供が上記※印の年齢になるまで原則支給されます(労働基準法上の遺族補償を受けられる場合は、6年間支給停止)。
この遺族基礎年金も、これまでに紹介した老齢基礎年金や障害基礎年金と同様、支給されるためには保険料の納付(免除)状況が問われます。死亡月の前々月までの被保険者期間の中で、保険料を3分の2以上納めている(又は保険料免除を受けている)事が必要となります。 ※亡くなった日が平成18年4月1日より前の場合は、特例で前々月までの1年間に保険料の未納がなければ支給されます。
遺族基礎年金は前回の障害基礎年金と同様、老齢年金のような「25年」という長い加入期間は問わず、不慮の事態にあった時の生活を支えます。国民年金が保障するのは、老後の生活だけではないのです。なかなか年金が身近に感じにくい若い世代の方々は、こうした保障にもしっかり目を向けましょう。そして、保険料を払っていない人は早く納付して(払えない人は免除制度を活用して)、年金を受ける権利をきちんと確保しておきましょう。
今回は、体験談を1つご紹介します。
私は5年前に主人(滋昌さん・電気工・当時53歳)を、仕事中の不慮の事故で亡くしました。主人は、若い頃サラリーマンとして会社務めをしていた際、厚生年金に10年ほど加入していました。その後、独立し電気工事業を創業し、国民年金に切りかえて加入していました。 現在、遺族厚生年金が支給されていますが、息子が18歳になる以前は遺族基礎年金も支給されていました。この不景気に亡くなった主人が国民年金に加入していてくれたお陰で、遺族年金が支給されていることに感謝しています」。
目次へ戻る
8.第一号被保険者に3つの独自給付 (2004年4月1日付)
国民年金の給付(年金)について、これまでの連載では、3つの基礎年金(老齢・障害・遺族)についてご紹介してきました。厚生年金に加入している人には原則として、これらの各基礎年金に上乗せされる年金(報酬に比例)があります。
今回は、国民年金の第一号被保険者の方だけを対象とした3つの給付(国民年金独自の給付)についてご紹介します。
※ 建設労働者・職人やその配偶者(妻)、自営業者の方など(法人事業所等に勤めていて厚生年金の適用を受けている方を除く)。
《寡婦年金》 寡婦年金とは、第一号被保険者として保険料を25年以上納めていた夫が何の年金も受けずに亡くなった時、その夫に生計を維持されていた妻に支給される年金です。10年以上婚姻関係にあった妻が対象となります。この年金は、妻が60歳から65歳になるまで支給され、年金額は夫が受けられるはずだった老齢基礎年金の4分の3に相当する額となっています。
※ 25年の期間には、保険料の免除期間も含みます。また、第二号(厚生年金加入)期間は含まれません。
| 死亡一時金の金額(平成15年度) |
| 保険料を納めた期間 |
金額 |
| 3年以上15年未満 |
120000円 |
| 15年以上20年未満 |
145000円 |
| 20年以上25年未満 |
170000円 |
| 25年以上30年未満 |
220000円 |
| 30年以上35年未満 |
270000円 |
| 35年以上 |
320000円 |
※半額免除期間の日数は、保険料を納めた月数の2分の1として計算。
※付加保険料を3年以上納めていたときは、それぞれ8500円を加算。 |
《死亡一時金》 第一号被保険者として3年以上保険料を納めた人が、何の年金も受けずに亡くなり、遺族が「遺族基礎年金」を受けられない場合に支給されるのが死亡一時金です。支給される遺族の対象は、亡くなった人に生計を維持されていた配偶者又は子供などとなっています。一時金の額は表の通りとなっています。
※ 遺族基礎年金の詳細は、3月1日号に掲載。
《付加年金》 国民年金には、65歳になると支給される「老齢基礎年金」があり、40年加入で満額の79万7千円(平成15年度)がもらえます。この年金額を、通常より少し多く保険料を払って増やす仕組みが付加年金です。追加の保険料(付加保険料)は月額400円です。これに対し老齢基礎年金にプラスされる付加年金額は、「付加保険料を納めた月数×200円(年額)」となっています。 全建総連では、この付加年金よりもさらに充実した上乗せ年金である「国民年金基金」の加入促進に取り組んでいます。今後の連載で詳細について触れていく予定ですが、興味のおありの方はお気軽に下記フリーダイヤルまでお電話ください(0120‐66‐4165)。
目次へ戻る
9.国民年金に加入していてよかった(体験談) (2004年5月1日付)
今回は、国民年金に加入するキッカケなどについて寄せられた体験談を2つご紹介します。
私は56歳で、9年前に勤めていた会社をやめてガラス店を創業しました。
会社勤めの頃は厚生年金に加入していたこともあり、独立後は何の抵抗もなく国民年金に加入しました。妻(54)も以前は会社勤めで厚生年金に加入していましたが、3年前に退職し国民年金に加入。 現在、私と妻と一緒に仕事をしている息子(26)の全員が国民年金に加入しています。
国民年金かけるのは国民の義務なんだし、自営業は退職金もないし、老後の事を考えると不安です。国民年金に加入しても将来もらえないからと、かけていない若者が多いらしいけど、国の制度なわけだし、将来給付されることを信じています。 息子も最初はやはり国民年金に加入することについて「意味がない」と考えていましたが、私が力強く説得して、現在は制度について理解をしめすようになりました。
私たち夫婦は、「これが最後の機会ですよ」といわれて、ある程度の金額をまとめて途中から保険料の払込をして、何とか年金受給の権利を取得しました。
昨今、国民年金の空洞化に対して、不信感や拒否感を持っているようです。特に私たち自営業者等は、保険料を全額自分で納めないといけない第一号被保険者で、忠実に払込を続けても将来年金がもらえなくなるかもしれないという不安が常にあります。このような不安は、年金制度発足当時から現在まで常にありました。
受給の権利、支払期限ともギリギリまで迷っていましたが、決断に至った動機は、将来身近な人たちが年金をもらっているにもかかわらず、自分がもらえない事はとても惨めな思いをするのではないかと思ったことです。そこで最後の決断をしたのですが、結局は決断してよかったと思っています。 私は60歳から繰上げ受給を受けたので、本来65歳からもらえる額よりも減額されて月額3万円弱。天引きの介護保険料を差し引くと日額905円ほどですが、誰にも遠慮なく、催促しなくても遅滞なくもらえるということは、金額の多寡にかかわらず、何よりの魅力です。
現在支払いが大変で迷っている方は、将来の糧にガンバって加入した方が良いと思います。働けなくなると、1千円のお金も貴重でありがたいものです。国民年金こそ『備えあれば憂いなし』です。
目次へ戻る
10.免除制度で保険料が「全額」「半額」に (2004年6月1日付)
国民年金では、所得(収入)が低い人の場合、申請して承認を受ければ、保険料が免除される制度があります(最高60歳になるまで)。今回は、この「申請免除」制度について説明します。
この申請免除には『全額免除』と『半額免除』の2種類があります。全額免除の承認を受けた人は、月々の保険料(現在月1万3300円)を全く払わなくてすみ、半額免除の人は保険料の半額だけ納めれば、しっかり制度に加入している扱いになります。
どちらの免除を受けられるかは、前年の所得によって決まります(免除を希望される方は一度手続きの窓口にご相談ください)。
■免除申請の手続き
お住まいの市(区)町村の国民年金担当の窓口で申請してください(※市(区)町村によっては出張所でも受付しておりますので、お近くの所にお問い合わせ下さい)。
■申請に必要なもの
・国民年金手帳、基礎年金 番号通知書、保険料納付 書のいずれか1つ
・前年所得(免除承認の開始が1月〜6月の場合は前々年)の状況がわかるもの→確定申告書の写しや所得証明書、住民税納税通知書など(※確定申告している場合で、今年1月1日時点の住所と今の住所が同じ場合には不要です)。 ※申請書は窓口にあります。
免除の期間は前月から申請書を提出した月の「前月から」となり、前々月以前のものは免除されません。そのため、一刻も早く手続きをして免除を受けましょう。
■免除制度の優れた点
・免除期間中でも
年金額の3分の1は現在国が負担しているため、全額免除を受けても、全額納付した場合の3分の1(国庫負担分)の年金はしっかりもらえます。半額免除の場合は3分の2の年金額となります。 また障害や不慮の事態には、障害基礎年金や遺族基礎年金を受けることもできます(どちらの年金も、受ける場合には一定の保険料納付期間が原則必要となりますが、それは免除を受けていた期間でも大丈夫です)。
・生活にゆとりがでた時
10年前まで追納することができます。追納した期間は減額されない年金を受けることができます。
目次へ戻る
11.所得の低い未加入学生 学生納付特例制度 (2004年7月1日付)
保険料は後払い 社会人になってから
国民年金の加入の対象となるのは、20歳以上60歳未満の方で、大学生などの学生の方も例外ではありません。未加入のままでは、交通事故や病気で障害が残った時など、不慮の事態が起きても一切年金はもらえなくなってしまいます。
在学中は勉学が本業ですから、稼ぐ所得が少ない、あるいは全くない方も当然いらっしゃると思います。そうした学生の立場に配慮し、かつ万が一の事態が起きた場合には年金が支給されるよう、国民年金には、在学期間中の保険料を社会人になってから後払いできる「学生納付特例制度」があります。
《対象となる学生》
大学生・短大生・専修学校等の学生で、学生本人の前年の所得が68万円以下(給与収入なら約133万円未満)。夜間・定時制・通信制の方も対象。
《届出して承認されたら》
特例期間は未納扱いとならず、障害や死亡といった不慮の事態には障害基礎年金や遺族基礎年金が支給されます。
また特例期間は老齢年金の受給資格期間に算入されます(年金額には反映されません)。
特例期間は、10年以内であれば追納ができます(2年を経過すると、保険料に加算額が付きます)。
国民年金保険料の免除者数及び学生納付特例者数の推移
|
免除者数(万人)(1) |
学生納付
特例者数
(2) |
合計
<(1)+(2)> |
| 法定免除 |
申請免除 |
| <全額> |
<半額> |
(万人) |
(万人) |
| 平成10年度 |
90 |
310 |
- |
- |
400 |
| 11 |
93 |
350 |
- |
- |
443 |
| 12 |
96 |
274 |
- |
135 |
505 |
| 13 |
99 |
277 |
- |
148 |
524 |
| 14 |
103 |
144 |
34 |
154 |
435 |
| ※ |
「平成14年度社会保険事業の概況」を基に作成(数は各年度末のもの)。 |
| ※ |
「法定免除」とは、生活保護法による生活扶助を受けている場合や障害基礎年金等を受けている人などを対象にした免除。 |
| ※ |
「申請免除」とは、6/1付で掲載した、所得が低く経済的な理由などから保険料を納めるのが困難な人が申請して受ける免除。 |
|
きちんと追納すれば、老齢基礎年金は減額されず、満額の基礎年金を受けることができます。
《必要書類》
・年金手帳又は納付書
・学生証又は在学証明書
・前年所得のある人は、前年の所得(課税)証明書や源泉徴収票など
《手続きの窓口》
学生が住民登録している市(区)町村の役場となります。詳細はそちらまでお問い合わせください。
特例制度は、申請した月の前月から承認されることになっています。そのため、未加入の方は早期に制度を利用して加入し、老後の年金のみならず、「もしも」の場合にも備えましょう。
今回は寄せられた体験談を一つ紹介いたします。
〈体験談F〉
近年、不況の影響で妻や子が会社を退職して建設国保の扶養に入ってくるケースが増えています。組合に資格喪失証明を持ってくるので「年金の手続きは役所で」と説明すると、「国民年金は掛けていない」「掛けるつもりはない」と言われます。理由は「この先受給できないかもしれないから」と。たしかに受給額の引下げや、受給年齢の引上げはありますが、受取れないことは決してないはずです。
私は高校を卒業後ずっと年金を掛け続けていますが、税金と同じで国民の義務だと思ってきました。それが将来自分の生活を支えてくれる、大切なお金になるのだと思っています。
大学生の娘も20歳になったら、学生納付特例制度を利用して年金権を確保したいと考えています(福島・中島和枝さん)。
目次へ戻る
12.国民年金基金で 将来の安心、上乗せを (2004年8月1日付)
全建総連国民年金基金は、おかげさまで7月末で加入申込者が8374人、年金受給者が887人に達しました。
基金は、組合員の方々が、ゆとりある老後を過ごすことができるように、老齢基礎年金(国民年金)に上乗せする公的な年金制度です。基金に加入することによって、年金は「2階建て」になります。
経済環境が、未だ好転しない中で、組合員のおかれている生活は大変きびしい状況です。しかし、だからこそ、老後・将来も含めての生活設計が必要になってきています。
国民年金が老後の生活設計の基本部分を担うことは当然ですが、将来の生活設計をより強固にするために、国民年金基金による「将来の安心を上乗せ」しておきましょう。
●掛金が安く加入しやすい若
い職人にお勧め 加入できる方は、20歳以上60歳未満の組合員及びそのご家族の方で、国民年金保険料を支払っている人。
特に、掛金が安くて、加入しやすい、年齢が若い組合員にお勧めしております。年金給付は、60歳まで掛金を払込み、65歳(一部60歳)より年金を受けられます。
(加入例・35歳の男性が国民年金に4万円を上乗せする場合、毎月の掛金は、2万3400円で、65歳から受け取る年金は、月額4万円余りが一生涯にわたって受け取れます。また、受給中で亡くなられた場合は、80歳までの死亡保障もついています)
●制度の特徴とメリット
@税制上の優遇
国民年金基金の掛金は、全額社会保険料控除になっています。基金に加入することによって所得税、住民税が軽減されます。また、受け取る年金にも、公的年金等控除が適用されます。遺族一時金は、非課税となっています。
A自由なプラン設定
4種類の年金を用意してあります。その時々の生活スタイルに合わせ、自由に加入口数を増減ができますので、所得の変動に柔軟に対応できます。(ただし増口は年度内に1回、減口は随時)
掛金を年度分前納すると割引になります。(0・1カ月分の割引です。)
B公的な制度・安心な年金、掛け捨てになりません
加入口数を減らすことができ、途中で掛金を納められなくなった場合でも、払い込んだ掛金分の年金は確実に受け取ることができます。
★ 詳しい内容につきましては、所属の組合、または全建総連国民年金基金室(フリーダイヤル・0129―66―4165)までお問い合わせ下さい。
目次へ戻る
13.将来に、ゆとりをプラス (2004年9月1日付)
前回は国民年金の年金額に上乗せできる「国民年金基金」制度の仕組みやメリットを説明しました。今回は加入にあたっての体験談を2つ紹介します。
<体験談G>
私はある時、組合の事務局の人に国民年金基金の「税制上の優遇措置」について話を聞き、これを利用しない手はないと思い加入しました。なぜなら、掛金全額が社会保険料控除となり、所得税・住民税が軽減されるからです。老後の楽しみに所得控除しながら掛けていけるものはそうそうありません。
若い世代は、年金に対してこの頃非常にさめた見方をし、「自分たちはもらえないから年金等は掛けない」という間違った意見が多いと聞きます。しかし、そう言っている人自身が年金をダメにするとは思いませんか。相互扶助の精神を誰もが持って、国の勧める「公的年金制度」に加入協力していきたいものです(島根・飯塚安延さん)。
<体験談H>
夫の国民年金基金が受取れるようになり、夫婦で思い切って加入していて良かった。私のもすぐ貰えるようになるので、2人のを合わせると老後もどうにか暮らせそうです』と最近話していった奥さんがいます。
組合事務を始めたばかりの頃、国民年金基金の制度が発足して、つたないながら一心に説明していたことを思い出します。十数年たって受給する方が出てきて、手続きしたことがこれからの組合員さんの生活の一助になれたと思うと、嬉しい限りです。
ほとんどの人が生計のやりくりや税金のことを奥さんに任せています。こういった制度の説明は、奥さん達にしたほうが良いと常日頃考えていたので、その成果が見えたような気がします(福島・平澤宏子さん)。
★国民年金基金の詳しい内容については、所属の組合、または全建総連国民年金基金室(フリーダイヤル0120―66―4165)までお気軽にお電話下さい。
目次へ戻る
14.加入期間短くとも 受給権が得られる 中高年の方 (2004年10月1日付)
年をとったらもらえる年金(老齢基礎年金)は、最低「25年」加入していないと受けられないことは以前に紹介しました。そのため、国民年金に加入する期間は原則60歳まで(25年に満たない時は任意加入で65歳まで可)という上限の下で老齢基礎年金を受けるためには、遅くても「40歳」から加入している必要があります。
ですが今回は、「保険料を払っていない」、あるいは「未加入の時期がある」などで、これから加入して保険料を払っても期間が短く老齢年金がもらえないという個人事業所にお勤めの中高年の方々でも、厚生年金にある制度を活用して受給権を得ることができます。
@70歳以上の方は「高齢任意加入被保険者」制度で
これは厚生年金にある制度で、70歳の時点で加入期間(受給資格期間)が25年に満たない場合、事業主さんの同意の下で、受給権を得るまで加入できる仕組みです。保険料は原則として、全額加入者が負担することになります。
70歳未満の方の場合は、A「任意適用被保険者」制度か、B「任意単独被保険者」制度で
Aの「任意適用被保険者」制度は、事業所に使用される方々の半分以上の人と事業主さんが厚生年金の加入に同意して、制度の活用を申請するものです(70歳未満の方々が対象)。認可された場合には、使用される人全員が厚生年金の適用を受けることになります。保険料は事業主さんと折半となります。
Bの「任意単独被保険者」制度は、70歳未満の方が、事業主さんの同意を得て、個人で厚生年金に単独で加入するものです。保険料は事業主さんと折半で負担することになります。
※@・A・Bの制度を活用する場合には、地方社会保険事務局長の認可が必要です。
手続きの窓口は、事業所を管轄する社会保険事務所となります。
3つの制度は、元々は国民年金の対象である人が厚生年金に加入できる仕組み
上記の制度は、加入できる年齢の上限が国民年金よりも高い厚生年金にある仕組みを活用して、受給権を得るまで加入する道です。
国民年金にある老齢年金は、基礎年金(1階部分)と、任意で加入する国民年金基金(2階部分)がありますが、厚生年金は元々2階建ての仕組みとなっています(老齢基礎年金+老齢厚生年金※図参照)。そのため、これらの制度の活用は同時に、国民年金加入時よりも、将来もらえる年金の金額を増やすことにもつながっています。
目次へ戻る
15.引き続き改善へ 公的年金に勝るものはない (2004年11月1日付)
今年6月に成立した年金「改正」では、国民年金に関係するものも多くあります。その中心は、保険料の引き上げ、給付の引き下げ、など国民の負担増となるものです。
全建総連では、3月の中央決起集会を皮切りに、5回の国会前座り込みや院内集会、議員面会所での集会、また13回に及ぶ審議傍聴行動などを行い、改悪阻止に向けて闘ってきました。こうした一連の改悪反対の取り組みには、延べ3036人の全国の仲間が参加しました。これまでにない質と量の闘いを展開してきましたが、残念ながら、政府・与党は改悪を強行しました。
法律が国会で成立した以上、私たちは、その中身をしっかりと見据えるとともに、今後も、将来に希望の持てる、安心できる年金制度の確立に向けて取り組みを進めていく必要があります。
また同時に、将来無年金者になりかねない仲間の老後を守る、年金権の確保に向けた取り組みも一層重要となってきます。公的年金では、既に厚生年金で保険料負担増が実施されていますが、しかし一方で、老後や万一障害を負った時、不幸な事態になった時に残された家族の生活などを考えると、なんと言っても公的年金に勝るものはありません。
全建総連では、今後も引き続き、制度改善運動に取り組むとともに、公的年金が持つ特長に目を向けて、未加入の仲間に早期加入を訴えていきます。
国民年金に関係する主な「改正」内容をお知らせしていきます。今回は「保険料の引上げ」についてです。
現在、国民年金の保険料は月1万3300円ですが、来年の4月から280円引き上げられ、1万3580円になります。この保険料引き上げは、少子高齢化の進展などによって増す現役世代の急激な負担増を避けるために、今後13年間にわたって小刻み(毎年280円ずつ)に行われ、2017年度以降は上限額(1万6900円)に達します。
ただこの上限額は、今後もお金の価値が今と変わらないと仮定した場合のものであるため、賃金が変動すれば保険料額も変動します。厚生労働省の試算では、2017年度は2万860円、2027年度は2万5680円、2037年度には3万1610円と徐々に上がっていきます(試算の前提〜名目賃金上昇率について、2009年度以降、毎年度2・1%と想定)。
国民年金の保険料は、社会保険庁から送られてくる納付書か口座振替等で納めますが、これまでの郵便局や金融機関に加えて、新たにコンビニエンスストアでも納付ができるようになっています(コンビニ収納用バーコードが印刷された納付書のみ)。
目次へ戻る
|