全国建設労働組合総連合 General Federation of Construction Worker's Union
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設計単価引き上げを歓迎し実質賃金の引き上げに奮闘します
(2013/04/09)

 国土交通省は3月29日、2013年度公共工事設計労務単価(以下、設計単価)を16・1%引き上げる、との発表をしました。同時に、建設業団体、公共や民間各発注者に対して、技能労働者への適切な賃金水準を確保するよう通知しました。

 この引き上げは、15年近くにわたって引き下げてきた設計単価を、政策的な引き上げ誘導によって、建設産業が抱えている課題に対する、政府の意向を色濃く示したものと言えます。建設産業全体への賃金相場に大きな影響を与える設計単価が引き上げられたことは、全建総連が従前から要求していた、設計単価の引き上げ及びあり方の抜本的な改革への第一歩となるもので、大いに歓迎できるものです。

 今までの設計単価は、建設労働者が受け取る賃金をもとに設定していたものの、労働者の雇用に伴い負担する賃金以外の経費を含んだ金額と誤解され、元下関係の中でその必要経費分の値引きが強いられ、賃金を低く抑えざるを得ないために、デフレスパイラル状態が長く続き、建設産業自身が疲弊するという事態になりました。まさに、この15年を振り返ると「構造改革」路線が大手を振り、若年者の入職忌避を招き、60歳以上の建設技能労働者が全体の18%、52万人を占めるまで高齢化しています。

 さらに、2012年の賃金を1999年と比較すると、全産業の4・5倍に当たる27%も下落し、若年入職者の減少や高い離職率の要因となりました。このため、震災復興や将来の災害対応などに支障を及ぼすおそれから、総合的に勘案した設計単価を設定したと思われます。このままでは、技能労働者の処遇の低さから若年入職者が減少し、産業の存続に不可欠な技能の承継が困難になろうとしています。地域社会を支えるインフラのメンテナンスにも猶予はありません。またダンピング対策も喫緊の課題です。

 昨年から社会保険の未加入解消に向けた取り組みを、企業単位では許可業者の加入率100%、労働者単位では製造業相当の加入状況を目指すとしています。しかし、適正に法定福利費を負担する企業ほど、受注競争上不利という不公正な競争環境をどのようにして解消するのか、改めて問われています。今回の引き上げ額の平均値は、加重平均で16・1%増の1万5175円(単純平均15・1%増の1万8996円)となる大幅なものです。このうち5%前後が、個人負担の法定福利費相当額に当たるため、実勢価格からの上昇は10%程度と見られています。

 いま労働界は、春の賃金引き上げに取り組んでいる真っ只中であり、私たち建設労働者にとってみても、賃上げへの後押しとして大きな意味をもっています。この4月1日から契約される公共工事は、この新しい設計単価で積算されます。今回の引き上げ分が、ゼネコンや中間業者にのみ吸収させず、確実に現場労働者の手に届かせることが重要です。今まで取り組んできた行政との交渉や業界、業者への要請などを通じて世論が形成され、建設業界として引き上げは避けて通れないとの認識に至りました。改めて全国の組合と組合員の努力に敬意を申し上げ、引き続き実質賃金の引き上げを目指して奮闘する決意です。

2013年4月1日
全国建設労働組合総連合
書記長 勝野 圭司


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