全建総連住宅建築業務基準(職人憲法)

 住宅は人間の生命の安全と健康、尊厳を守り、やすらぎと秩序を保障するものです。そして子育ての場、大切な家族やともに暮らす人との信頼と愛情で結びついた場所です。私たちは家づくりに際して人間らしい住宅の実現、健康、快適な生活環境の整備につとめます。住み手の側からの発信を大切にし、専門家の立場から豊富な経験や知識を生かし、住み手主体の家づくりにつとめます。
 私たちの仕事は国民の住生活を守り発展させる社会的性格をもっています。つねに技術・技能、品位の向上に努め、良心的な施工習慣にしたがって最良の施工につとめ、創造性を発揮し、自信と誇りを持ってのぞみます。
地球環境問題は極めて深刻となっています。山は荒れ、川や海は汚染され、化学物質による環境と体内への汚染は広がっています。
健康・環境・資源・ゴミ問題を解決できる21世紀型の住宅建設が求められています。伝統工法による木造軸組構法住宅は日本の地域文化に根ざし、地球環境保全にあった自然にかえる素材で出来ています。リサイクル、省エネ、耐久性、美的特徴を持ち、高温多湿な日本の気候風土にあった住宅です。
 昔から家づくりは、全国各地で地域に根をおろした建設業者・建築職人が担ってきました。もともと日本では地元で採れる自然素材を生かした家づくりがすすめられてきました。
 高度経済成長のもとで大量生産方式による工業化住宅のもたらした被害は甚大です。本来住宅は人間が生きていくうえで最も基本的なものであり、利益だけを追求するために建設されるものではありません。住宅が住み手の健康を脅かし健康破壊さえ招きかねない事態を迎えています。大量生産・大量消費・大量廃棄の浪費型経済は終わらせなければなりません。木造軸組構法住宅への期待と関心は確実に高まってきています。国や自治体は、良好な住宅と生活環境の整備に不断の努力を傾けるべきです。わたしたちもそのために努力します。
欠陥住宅、欠陥建築が社会問題となることがあります。建て主に群がる悪徳業者が横行していることが主な原因です。私たちはこのような不良業者が建設業界全体のイメージを悪くし、建設業者・建築職人の社会的地位を低下させていることに憤りを持っています。
長期間を必要とする住宅建築にはトラブル・クレームが発生する事もありますが、これにたいして私たちは迅速・誠実な処理を行い、原因を明らかにして再発防止につとめます。
 私たちの仕事は技術・技能が売り物です。そのために私たちは日ごろから技術・技能の向上、後継者養成に努力します。
ウデの良い建築職人が育たなければ建築物の品質が低下します。業界全体が衰退し事業そのものも存続しなくなります。さまざまな社会的環境の変化などを背景に新しい法律の制定、法律改正がすすんでいます。私たちは法律、条令、規則等を積極的に身に付け仕事に生かします。あわせて従来の構法や習慣を大切にした家づくりにつとめます。
 この「住宅建築業務基準」は上記の認識の上に立って、建築主との信頼関係をより深めるために建築業務、建築相談から引渡しまでなどの最低基準を定めたものです。

木造住宅建築業務基準(職人憲法)(PDF37KB)

TOPへ