書記長談話 国民年金法等一部改正法成立に対する談話

2016/12/14

全国建設労働組合総連合 書記長 勝野圭司

 国民年金法等一部改正案(正式名称=公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案)は、12月13日参議院厚生労働委員会で質疑後、討論を行い採決し賛成多数で可決、翌14日参議院本会議にて、自民・公明・維新の賛成多数で可決・成立しました。
 同法案は、年金額の改定ルールの見直し、いわゆるマクロ経済スライド方式における翌年度繰越方式の導入(2018年4月実施)やすでに年金給付を受けている対象者に対する年金額を従来の物価変動を基本に考える方式を改め賃金変動に合わせる方式となります(2021年4月実施)。また、今回の改定で見送られた年金支給開始年齢の見直しや年金積立金管理運用独立行政法人(略称GPIF)における株式の直接投資等について施行3年を目途に見直すことが、法律案の附則に明記されています。
 法案審議では、野党が「今年度の年金額改定のように物価が上昇し、賃金が下落した場合は、給付の抑制となり不利益があると指摘」、政府は、「将来世代の給付水準や世代間の公平の確保のため」と説明し、議論がかみ合わないまま法案の成立に至っています。また、直近の世論調査(12/4、TBS)では、同法案に対し評価するが31%、評価しないが55%となっています。
 私たち全建総連は、公的年金制度の拡充を求め、11月4日には2004年以来の国会集会を開催し、年金受給資格短縮の早期実現、公的年金制度の拡充、年金積立金の慎重な運用を求め、国会議員要請を行いました。年金受給資格の短縮(25年から10年に2017年8月実施)は年金機能強化法一部改正案が成立(11/16)しました。
 今回の改正法成立により、既裁定者(年金受給者)の給付の抑制が進むことは間違いありません。一方で政府は低所得者対策として年金生活者支援給付金(年間最大6万円、2019年10月予定)を開始するとしています。ただし年金制度の拡充でなくあくまでも支援給付金と言うぜい弱な制度です。私たちは引き続き、公的年金制度の拡充を求める運動を強化していきます。

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