書記長談話 関西建設アスベスト大阪訴訟大阪高裁判決について

2018/09/25
全国建設労働組合総連合 書記長 勝野圭司

 9月20日、大阪高等裁判所は関西建設アスベス大阪1陣訴訟に対し、国及び被告アスベスト建材メーカー8社へ、被害原告17名への責任を認め、「建材の普及は、国の住宅政策に起因した」として、高裁として初めて国の責任割合を3分の1から2分の1に引き上げの判決を、言い渡しました。
 国の責任が認められるのは、今回の判決を含めて10回連続となります。国の責任が10連続して認められたことは、国の司法判断が完全に認められ、確立したといえます。さらに、1991(平成3)年末時点において、白石綿(クリソタイル)を含む、全ての石綿建材の製造使用を禁止することを遅らせた国の責任が初めて認められました。
 また、一人親方及び中小事業主においては、3月14日の東京高裁判決、8月31日大阪高裁判決と同様に、国家賠償の保護範囲として認めました。一人親方等が建設現場において、労働者と同一作業し、一人親方等も労働者と同じ危険性と隣り合わせで従事している実態等を考慮すると、法律の目的から保護されるのは当然といえます。
 被告アスベスト建材メーカーの共同不法行為責任については、1審大阪地裁判決では認められませんでしたが、今回の判決では被害原告12名へ主要被告建材メーカー8社の責任を認めました。2016年1月の京都地裁判決、2017年10月の東京高裁判決、8月31日の京都1陣訴訟大阪高裁判決に続いて、被告建材メーカーの責任が断罪されたことは、企業に対する司法判断の流れが確立されつつあります。
 原告19名のうち、すでに13名が残念ながら亡くなっており、国及び被告アスベスト建材メーカーは、今回の判決を真摯に受け止め、責任を自ら認め上告せず、すみやかに原告らに謝罪し、早期全面解決を踏み出すべきです。
 原告及び全ての建設アスベスト被害の「命あるうちの救済」をするためには、国と被告アスベスト建材メーカーは、上乗せ補償制度(基金制度)創設に尽力すべきです。そのために国と被告アスベスト建材メーカーは、すみやかに原告らとの協議等の場を持つべきです。
 全建総連は、建設アスベスト被害の根絶に努め、建設アスベスト被害原告、その家族、遺族原告を連帯し、建設アスベスト訴訟の早期解決と補償救済に向け、一層の支援・協力していくことを表明します。

TOPへ