書記長談話 関西建設アスベスト訴訟京都地裁判決について

2016/01/29
全国建設労働組合総連合 書記長 勝野圭司

 1月29日、京都地裁は、1月22日の大阪判決に続き、4度目の国の責任を認め、建設アスベスト訴訟で初めて、主要アスベスト建材企業である株式会社エーアンドエーマテリアルやニチアス株式会社、株式会社ノザワなど被告企業9社に対し、被害者23名への共同不法行為を認める賠償責任の判決を言い渡しました。しかし関西建設アスベスト訴訟原告26人のうち、すでに16人(提訴後11人)が判決を聞かないまま、お亡くなりになっていることは被害が極めて深刻と言えます。原告をはじめ裁判を担い支援してきた関西の仲間をはじめ、ご支援いただいた各県連・組合のご協力に感謝し、全面解決に向けた今後の運動と、後に続く訴訟を共にたたかっていく決意を表明するものです。

 また、吹き付け作業者に対する規制について、昭和47年10月1日以降、建設屋内での石綿切断等について昭和49年1月1日以降、屋外では平成14年1月1日以降、国がアスベスト建材への防じんマスクの着用や集じん付き電動工具の使用、警告表示を義務づけることの規制を怠った違法性が認め、屋外作業に従事していた屋根工に対してもアスベスト被害への国の責任を明確にしました。もはや国の責任は司法判断において確立されたと言えます。

 一人親方については、労働安全衛生法の保護対象に含まれないとして賠償の範囲外としたものの、「立法府の責任を問うことにより解決されるべき問題である旨」と裁判長から示されました。1月22日の大阪判決では、一人親方とされていた一部原告の現場実態の立証から労働者性が認められる判決が言い渡されています。一人親方を実態に反して労働関係法外にすることは、建設従事者の労働環境を一層悪化させるものです。

 今回の判決は、主要被告企業の責任が認められた建設アスベスト被害者救済への大きな一歩に繋がる画期的な判決です。一方、建設アスベスト被害者原告や遺族らは、一日も早い救済と謝罪、補償による「生命あるうちの早期解決と救済」を求めています。そのために、全建総連は国、被告企業に建設アスベスト被害重大さと責任を真摯に受け止めささせ、建設アスベスト被害者の全面的、かつ早期解決に向け、裁判に頼らずとも十分な補償がなされる基金制度の創設などを引き続き強く求めていきます。建設アスベスト訴訟原告、その家族、遺族原告と連帯し、建設アスベスト訴訟の早期解決と救済を求め、すべての建設アスベスト被害の救済に向けた国会請願署名の採択を目指し、一層の支援・協力していくことを表明します。

TOPへ