中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高止まり及び海上輸送の遅延は、建設資材供給体制に深刻な影響を及ぼしています。住宅建材・設備機器等の価格は急騰し、一部資材においては調達そのものが困難となり、納期の見通しすら立たない異常事態が生じています。
この結果、住宅建築においては工期の大幅な遅延、請負価格の上昇が常態化し、地域の住宅供給に重大な支障を来しています。加えて、資材供給の不安定化は施主の生活設計を直撃し、住宅取得の断念や計画の長期停滞を招くなど、国民生活に深刻な影響を及ぼしています。
さらに、資材価格の急激な変動と供給不安により、建設事業者は適正な見積り及び契約締結が極めて困難な状況に置かれています。とりわけ工務店をはじめとした地域の中小零細建設事業者においては、急騰するコストを価格に十分転嫁できず、採算性の悪化が経営基盤を直撃しており、事業継続そのものが危ぶまれる事態が広がっています。
このため、住宅建材・設備の確保が見通せないことを理由に、新規受注を抑制・停止する動きも顕在化しており、今後は雇用維持への影響、さらには地域経済全体への波及も強く懸念されます。住宅建築の現場は、供給制約と価格高騰による混乱の連鎖に直面している状況です。
中東情勢の早期沈静化が強く望まれるものの、先行きは極めて不透明であり、影響の中長期化は避けがたい状況にあります。もはや個々の事業者の努力によって対応し得る段階を超えており、政府による緊急かつ抜本的な対策の実施が不可欠です。
つきましては、政府におかれては、既に様々な対策を講じていただいているところではありますが、本事態の重要性に鑑み、現行施策の更なる充実と必要な追加対策が速やかに講じられることを強く求めます。
2026年4月24日
全国建設労働組合総連合
書記長 小倉 範之